失恋確定演出【宮侑】

失恋確定1 ページ2

1番最初はいつだったかな……




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私と侑と治はずーっと一緒だった
私の親が共働きだったせいか侑と治の家に私が行ったり、もちろん逆もあったり。だから最早家族みたいなものなんだよね。
まあ、ありがちな話だけど、そんな近くの存在を好きになったわけだ。今思えば割と前から好きだったんだろうが自覚したのは中1くらいだろうか。


ある日、


「なあなあ、Aー！俺好きなやつできたんやけど！」



耳を疑ったよ

あの侑が好きな人？あはは、笑える(笑えない)

いやさ、確かに侑はモテた。治も。ただ、ずっと3人でいるからあまり女子たちも入りづらいのか特に何も恋愛話が起こることもなかった。告白もあったっちゃあったけど記念告白みたいな？

とにかく私はそれまでこの幼馴染という関係に甘えてたわけだ。この友人以上恋人未満といえる関係に。というかよく考えれば家族みたいなものって、それ恋人になれなくない？と今更気づいた。


「まじ？初恋じゃん侑、すご！誰!?」


「隣のクラスの早坂さん。すげー優しいんや。A、誰にも言うなよ」


「早坂さん？ツム、ああいうの好みやったん？」


「治同じクラスか。どんな人？」


「あ？んーなんちゅーか、こう、ふわふわ、いや、ほわほわ？」


「全然ちゃうで、サム！ああ見えてきっちりしとるんよ！」



よく分からんが分かった。つまり可愛いふわふわ系の実はしっかり者なんだ。なんじゃそりゃ。絶対モテるわ。私も男子だったらギャップやら何やらで惚れる自信ある。





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とまあ、そういうことがあった。ちなみに結局早坂さんに彼氏が先に出来たとかで特に何も無くそれは終わったが、その後も何回か侑は好きな人ができたと報告してきた。そして冷めやすい体質なのか本当の恋じゃないのか何事も起こる前にそれは終わる。その度私は心の中でガッツポーズをキメるのだった。


さて、何故私が自分の気持ちを分かっていながら侑にどんどん好きな人ができているのを傍観していのか。それは侑の好きなタイプが完全に私と違うからである。まず私が好きな人の候補に入っていないことから丸わかりだ。そして私は滅法の奥手だ。やめて、早く告れよとかそういう冷めた目で見ないでくれ。




そして最大の理由

私は侑に女子としてみられていない。

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