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第376話 濡れた髪 ページ41

二人を探しているうちに雨が降り始めた。



『…冷たい…』



容赦なく体にあたる雨は僕の体温を奪う。



『…火炎の術…』



簡単な妖術を使って身体を温める。



『こういう時に妖術は便利だな』



そんなことを言っていると雨が上がった。



『…わぁ…綺麗…』



空を見上げるとそこは満天の星空。都会とかじゃ見れないほど…紺碧の空を埋め尽くすほどの星々…。



『幻想的で綺麗だな…』



そう考えていると…



『あ…いた!明日人!光くん!』



二人を見つけた。どうやら岩陰で雨隠れをしていたらしい。



「あ!黒姫!」

「Aさん!」

「Aー!」

『おわっ?!』



勢いをつけて、ヒカリオロチが抱きついてきて倒れそうになった。そういえば忘れてたな…←



『2人とも、大丈夫だった?』

「あぁ!途中の犬は驚いたけどね」

「そうですね」

「俺無視…?!」

『そっか』

「泣きそうだよ!」

「それより帰るぞ」



どこからか影オロチがでて来てた。



「やーだ!Aとまだ居たい!」

「五月蝿い」



そう言って問答無用でヒカリオロチの後ろ襟を掴んで引っ張っていく。



「Aー!」



そう言い残して連れていかれた…。



『「あはは…」』



僕と光くんは同時に苦笑いが出た。



『そう言えば二人とも寒くない?』

「俺は寒くないよ!」

「俺もです」

『そっか。なら良かった。でも少しじっとしてて』



そう言って僕はハンカチを取り出す。


そして明日人に近づく。



「えっと…黒姫…?」

『じっとしてて。流石に水分とかは吹いた方がいいから。風邪ひく前に』

そう言って明日人の髪を拭き始める。

「………」



最後まで赤い顔でじっとしていて仔犬みたいだった…。可愛い…。



『よし。次は光くんだね』



そう言って光くんの方を見る。



「は、はいっ…!」

『それじゃあ光くんもじっとしててね』



そう言って今度は彼の髪を水気を拭っていく。

第378話 見えるはずが無い→←第375話 空天との会話



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スイジュ(プロフ) - 不動ガゼルさん» ありがとうございます!出来るだけ早く更新できるよう、頑張ります! (2019年9月18日 13時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
不動ガゼル - とても面白いです!続きがスゴく気になります!更新、頑張ってください! (2019年9月17日 22時) (レス) id: d6053f6f59 (このIDを非表示/違反報告)
悠舞(ユウマイ) - こちらも嬉しいです! (2019年9月2日 21時) (レス) id: 3982121288 (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 悠舞(ユウマイ)さん» ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2019年8月26日 15時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
悠舞(ユウマイ) - この作品好きなので更新されるたびに見に来ています!とても良い作品です! (2019年8月26日 0時) (レス) id: 3982121288 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スイジュ x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年3月30日 22時

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