オッドアイ少女の相談所

第352話 指揮者 ページ17

後半開始、野坂はみんなに指示を出す。



A｢おぉ…流石だな｣



それによってバラバラだったみんなが一つに纏まった。すると今度は一星にも指示を出す。何かあるな…。



野坂｢『王者のタクト』｣

A｢マジかよ…｣



神童の『神のタクト』…。自分風にしてるし…。しかもあの一星を自然と駒のように動かしてるし…。



A｢【戦術の皇帝】は伊達じゃないね｣



そう思っているともう既に灰崎達をゴールまで運んで、シュートを打たせた。これで一点目。



A｢やっぱ司令塔がいると大違いだな。凄い纏まり｣



そして試合再開。相手は一星にわざとボールを取られるようにする。



A｢(なるほど…野坂を潰しに行くつもりか…)｣



まぁ無理だと思うけど。



一星｢野坂さん！｣



そう言って一星は野坂にパスをする。最初は驚いたけどその趣旨を理解し野坂はほくそ笑む。



アナハン｢はぁぁ！｣



相手のキャプテン…アナハン･イムスは相手を怪我をおわせるようなスライディングでボールを取ろうとするが野坂は高く飛び上がって回避する。



アナハン｢なにっ！｣



どうやら相手は驚いている。



A｢(どうせ野坂はここに向かってる途中、前半の中継を見ているはず。だからこそ既に動きが読まれている)｣

野坂｢『月光丸･燕返し』｣

A｢わぁ…｣



繊細かつ、そこに強さがある。思わず見とれてしまった。



A｢今までの野坂じゃない…｣



まるで今までの自分を捨ててただサッカーをやりたい自分になっている…そんな感じがする…。



野坂｢これが…僕のサッカーだ｣

A｢凄いね……｣

野坂｢ありがとう｣

A｢次は西蔭だね｣

西蔭｢はい｣

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