バカな彼女 (ページ16)

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ドクドクページ16

JH「あいつ呼ぼうか…？」

「…ううん、オッパは多分忙しいから…」

JH「そうか…なんかあったら言え？」

「ありがと」

ジョンフンオッパが気を使って、「いつも手伝ってくれるからサービス」ってカクテルを置いて、お客さんの所へ戻っていった

「飲み過ぎて…」なんて言い訳で、本当は食べ物だってお酒だって全然喉を通らなかった…

目の前で綺麗に光るカクテルを一口飲んでから、スマホを握りしめる

「お願い、出て…」

耳元で響くコール音が、通話に切り替わる事は無くて…何度かかけ直しても繋がらない

仕方なく電話を切ろうとしたとき、

『もしもし？』

「！」

『もしもし？A…どうしたの？』

「あ……あの、今日来れないって…」

『ああ、ごめん遅くまでかかりそうなんだ…A！？』

きっと電話先の彼は、私が泣いている事に気付いているのだろう

いつもの場所で、いつもの彼の声を聞いたら、さっき無理矢理止めた涙が、どんどん溢れて来て…

ジョンフンオッパが遠くから心配そうに見ていたけど、首を横に振って、大丈夫だと伝える

『何かあった？』

「大丈夫…今…時間、平気？」

『Aのためなら時間作るさ』

「じゃあ今日…来てくれればよかったのに…」

冗談で言っているのに

『え！ああ！その、ごめん』

馬鹿正直な答えが返ってくる

「冗談…(笑)…ごめん、ありがと、もう仕事戻って？」

『早く上がれそうだったら顔だすから、頑張れるかい？』

「大丈夫！シウォナも疲れてるんだから…声聞きたくなっただけ」

『……そんなことAに言ってもらえるなんて僕は幸せ者だね』

「なにそれ(笑) 仕事頑張って」

『ああ、それじゃあ…』

通話を切ったら少しだけ気分が晴れて来て、お店のカウンターでボロボロ泣いていた事が恥ずかしくなった

大丈夫…

そう心に言い聞かせて個室の前に立ってドアを開けようとした時…

JM「ねぇヒョク…キスして？」

微かに聞こえた甘い彼女の声

ヒョクチェじゃなくて、ヒョクと呼ぶ…

EH「な、ダメだって！みんな戻ってくるから…」

ドンへとキュヒョンは？

二人だけなの？

JM「お願い？ね？」

EH「ジミン…」

ドクドクと全身が脈を打っているのが分かる

離れたいのに、足が動かない

どうしよう、どうしよう

？「まったく、こんなとこでイチャつくなら呼ばないで欲しいですよね」

その声に振り返ると…

「キュヒョン？」