いつも ページ14
トイレの個室にこもってぼんやりと考えていた
いつも私が座っていた場所にはジミンさんが座っていて、
可愛らしい微笑みを向けて、優しく彼に触れている
いつものドンへとのおふざけも、なんだか機嫌の悪いドンへとは出来なくて…
オーバーなリアクションをしてくれるシウォンも今日はいなくて、今日はキュヒョンが美味しいワインを注文していて…
『いつも』ではない今日のこの状況はなんだかどっと疲れてしまった
いや、きっとそれだけじゃない…
ジミンさんとヒョク…二人を目の前に私は……
ジミンさんはとても可愛らしいし…守りたくなるようなそんな女の子で…私とは正反対…
ヒョクの好きな人…
自分で決めて今日ここへ来たのに、
実際目の前にするのはやっぱり辛すぎて…
「はぁ…」
ペーパーでもう一度目元を拭いて個室から出ると…
「！…ジミンさん」
鏡の前に立って微笑むジミンさんがいて、私はとっさに下を向く
JM「帰りが遅いから心配で来たんだけど…大丈夫？」
「あ、あの、お酒、飲み過ぎちゃったのか…ちょっと辛くなって…」
JM「あら、大丈夫？早めに帰った方がいいんじゃない？」
「あ、大丈夫です！もう戻りますから…」
JM「…そう」
「あ、じゃあ…」
JM「Aさんて本当にヒョクチェと仲が良いのね？」
え…？
目線を上げると…
彼女の目がさっきより鋭い…気がするのは私の気のせい？
JM「あんなふうに話すヒョクチェはあまり見た事がなかったから」
「あんなふう？」
JM「随分とあなたに気を許してるみたいだったから」
「え…そんな」
JM「もしかして…Aさんてヒョクチェのこと…」
！！
「ち、違いますよ！絶対ないですから(笑)！」
JM「……そうよね？ヒョクチェも妹って言っていたし」
ズキン…
その言葉に胸の奥が軋んだ
「妹かどうかは分からないですけど…ヒョクも私のことそういう風には見てないですから！」
自分で言って自分で苦しくなって行く…
バカみたい…
JM「そうね…なんだかごめんなさい！お友達を疑うみたいに…」
「あ、そんな！」
申し訳なさそうにする彼女はやっぱり女の子の顔で…
JM「初めて女の子のお友達を紹介されたから少し不安になっちゃったの…」
そうだよね…心配するよね普通…
「いえ、当然ですよ…気にしないでください」
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作者名：ルル
| 作成日時：2015年8月13日 0時
