五十三話 ページ25
「あの…Aさん。」
「あ、甘雨ちょっと待ってね。」
甘雨の声かけに七星や千岩軍をそっちのけに仙人同士で会話をしていたことに気付いた。
これだけ時間をかけている分、そろそろ放置している凝光や刻晴に悪い。
「とにかく。これといった確証がない以上、無闇矢鱈に因縁をつけない。仙人に疑われたらたまったものじゃないよ。」
仙人も仙人で長く生きているが故なのか、自分の考えを簡単に曲げる事がなく、それこそ我らが岩神のように頭が硬い。
当然、長く生きている故にそれ相応に知識もあるのだから一概に悪いとも言えないが。
「まず、随分と上から目線に疑って悪かったね。ほら、彼ら意外と融通効かないから。」
「A?」
「わかったわかった、もう突っつくの勘弁。」
割と容赦なく突いたりするから留雲の嘴は甘く見れないんだよな。
しかし、仙人四人を代表して前に出ているからか、千岩軍の兵士からの視線がすごい。ちょっと困る。
「私としても、こうしてきちんと話ができる場を設けてくれたのは助かるわ。」
白銀の艶やかな髪に、黄金の装飾品が美しく映える璃月七星の一人、凝光はこの状況でも動揺が見られないあたり相当な肝の持ち主だなと関心する。
凝光といえば、璃月において帝君の次に高い権力を持つとされる七星の一人。彼女が群玉閣を訪れ、そこで自らの策を練る。彼女が策を練って作られた資料はその壁に貼られ、その壁が白に染まり切る前に、解決策を導きそれらを細かく刻んで窓から散らすという話。
彼女の紙片が群玉閣から降り注ぐ様は今までに何度も見た事がある。
脚色をし、聞けば聞こえはいいように思えるが結局やっていることはダイナミック不法投棄に代わりない。
なんともまぁ、お金持ちの考えはよく理解できないが、璃月人の間では手に入れれば大きな商機を得るという噂まで立っているお方。
お話する機会は恵まれなかったけれど、まさか初めての会話がこんな状況下で、というのがちょっとばかり残念だ。
686人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「原神」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノア(プロフ) - まっでまじだ!! (2022年11月13日 9時) (レス) @page33 id: 7cc6cd9634 (このIDを非表示/違反報告)
ぐへへへへ - あばばば好きすぎます!!お体お気をつけてください!続き楽しみにしてます!! (2022年9月14日 1時) (レス) @page32 id: 55d4558f37 (このIDを非表示/違反報告)
gtuysut5843…(プロフ) - 更新楽しみにしてます!お忙しいでしょうが頑張ってください! (2022年9月2日 0時) (レス) @page32 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
rurinigana(プロフ) - すっごい好みなものを見つけてしまった…!夢主ちゃんかっこよすぎる!!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2022年6月22日 11時) (レス) @page32 id: 29637ba3af (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - 本当に面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2022年6月15日 8時) (レス) @page30 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とりまろ。 x他1人 | 作成日時:2021年6月10日 13時