くまさん(病)@3

@106(村) ページ6

亮から聞き出した病院の近くのコンビニで降ろしてもらい、なんかジュースでも買ってったろ。って事で急いで店内に入る。

あいつコーヒーがええかな。お茶がええかな。
なんて考えながらドリンクコーナーをウロウロしていると見た事のある小さい黒マスク。

「ん〜おーくらこのメーカーやっけ〜」
ボソッと普通に有名アイドルの名前を出す有名なアホ。

「おい、名前出すなってゆうとるやろ。バレるゆうねん。」
「え？おぉ！！村上くんおったん！！え？どうしてん！」
「どうしたもこうしたもないわ。大倉は。どうしてん。呼吸治ったんか。目は覚めたんか。」
「あ、亮ちゃんから聞いたん？あと、村上くん、声大きいからはよ出よか。」
「あ、すまんすまん。早よでよか。」

3人分のコーヒーと安充電器を買ってコンビニを出た。2人でのんびり話しながら、でも何となく2人とも早歩きで大倉のいる病室に向かう。

「大倉、亮から聞いたんは結構酷いって聞いたんやけど、原因は俺やないって、どうゆう事や、あ、あの日は迷惑かけてもうて、ほんまに申し訳ない。」

安は少し困った顔で笑ってええよ。と言った後、眉間に皺を寄せて、「原因、俺やねん。」と寂しい顔をする。

「あの日、ほんまは村上くんが体調悪いん分かってたんよ、注意して見てな。って、亮とも話しててんけど、つい、大倉に気ぃ取られて、、大倉ならうまく全員見れとったかもね。」
そう言って少し自重気味に笑う。

そんな安を見て、ほんまに俺は情けないな。って心の底からそう思った。

「ほんでな、村上くんが寝た後やねんけど、しぶやんが、多分、村上くんの事心配しすぎてやねんけど、、、大倉に突っかかってん。それで言われた言葉が俺、ほんま腹たって、大倉の目の前で喧嘩してもうて、、、はぁ、ほんまに情けない。しぶやんが本気やないって分かっとったのに、ほんまにごめん。」

そう言って何故か俺に頭を下げた安は本当に泣きそうな顔をしていて、喧嘩の原因を作ってしまった自分に本気で腹が立った。

「そら、俺が謝る方やわ。ほんまに申し訳ない。大倉が今、どんな状態かは分からへんけど、気にするに決まっとるし、気にせぇへんわけないよな。ごめん。」

お互いで病院の裏口に入った所で頭を下げあった。
そして、少しおかしくなって、ふふっと目を合わせて微笑み合いながら、「俺たちが謝りあったってしゃぁない。大倉助けな。」と急いで病室に向かう。

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