@147(渋) ページ49
息が整わないままの大倉をそのまま早足で医務室に運ぶと、すぐに空いてるベッドに案内される。
寝かせた後も、意識はしっかりしないまま凄い汗をかいて必死に呼吸する大倉。とその横で今俺が1番心配に思っているメンバーが1人。
「大倉、、!!大丈夫やで、っ大丈夫やから!!ごめんなっ、、おおくら、、ぐすっ、、ふぇ、っく」
「亮、、りょうっ!落ち着け!!お前は悪ないやろ。」
肩を掴みこっちに無理矢理体を向けるとボロッボロに泣いてすでに赤くなっている目。
「すばる、大倉も不安になるから、とりあえず一旦亮と楽屋にみんなの荷物とりにいってくれんか。」
「そしたら俺も行くわ。安とヒナおったらとりあえず今は何もできることないやろ。」
「任せた。」と横に一言言うとすぐにまた大倉に視線を戻すヒナ。
安が不安そうに俺と亮を見つめるが、亮はもうそれどころじゃないくらい取り乱していて、ずっと癇癪を起こして泣いている。大人になってこんなに泣くことあるんや〜ってる思うレベル。
「大丈夫や。」そう言うと、安はハッとした表情になり「任せたよ、すばるくん」とふわっと笑った。
そのまま3人で楽屋まで歩くが、亮は泣き止むことなく、むしろ様子がおかしい。
「はっ、ひっく、、ふ、っ、、ぐすっ、、はぁ、は、っ」
もしかしてと楽屋について、すぐ座らせるとそのままソファに倒れ込んでおかしな呼吸が悪化する。
「おいおい、うそやろ。」
「亮!大丈夫やから!大倉はお前のせいでも誰のせいでもないやんか!」
泣きすぎての過呼吸なのか、不安感からなのかが分からない今、とにかく声をかけてビニールをあてたりするしかないのだが、よりによって慣れてない2人できてしまった。あっちはあっちで大変だし、、
「はっ、あ、、ぅっ、、はぁっ、はぁ、、っ」
亮も絶対パニックなはずなのに。近くにあった自分のカバンをどうにか手繰り寄せようと必死で手を伸ばす。
「カバンか!?開けるぞ!」
中にはおそらく大倉のためだろう未使用の紙袋と、タオル、水など。まさか自分に使う日が来るとは思わなかっただろうが、紙袋を口に当てて吸って吐いてを耳元で繰り返す。
容赦なく口にへばりつく袋を苦しそうにしてたが、一度も払い除けることなくどうにか呼吸も治った。
「、、ごめ、、ごめんなさい、けほっ、、っ、ありがと、、」
泣き腫らした真っ赤な目と紙袋当てた時にぎゅっと自分で握って赤くなった手が痛々しかった。
304人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こう(プロフ) - 久々の更新ありがとうございました!作者様の無理のないように更新してください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 2754d8d796 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - こうさん» コメント当時、お返事が出来ずに申し訳ありません。今もこの小説を見てくださっているかは分かりませんが、楽しみにしていましたという言葉が嬉しくてまだ続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - みどりむしさん» 体調の心配までしていただいたのに、当時返事が出来ずに申し訳ありません。この長すぎる小説を今も見てくださっているかは不明ですが、このコメントのお陰で続けて僭越ながら続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 和貴さん» コメントありがとうございます!このまま更新していいという言葉が多かったのでこのまま続けさせていただきます!無理のない範囲で更新頻度も少しではありますが上げていく予定です。今後もよろしくお願いします。和貴様もコロナにはお気をつけ下さい。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - ジェイさん» コメントありがとうございます!ご心配ありがとうございます!今までより元気な日も増えましたので、更新頻度も少しではありますが上げていく予定です!このまま更新していいという言葉が多かったので、このまま更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おかか | 作成日時:2018年9月20日 10時