@146(村) ページ48
1番最後に裏につくと、全員が大倉を囲む形で立っている。
そら、そうや。収録中、恐らく一瞬危なかった。
急いで近寄ると、大倉はふっと笑って大丈夫と言いたかったのだろうが「、はぁっ、、」と膝から崩れ落ちた。
目の前に居たすばるが慌てて支えようおするが、そのまま一緒に倒れ込む。
とりあえず2人とも頭を打つことだけは避けたみたいで、大倉の上半身はすばるの肩にもたれかかっていた。
急いで床に寝かせると「は、ぁ、はぁ、は、はっ」と
苦しそうに息をしながら眉間に皺を寄せて、汗を大量にかいていた。
「大倉!!しゃべれるか?わかるか!?」
軽く肩を叩きながら問いかけるが、何の反応も帰ってこない。とにかく全身の力が抜けて必死に呼吸をしていた。
周りのスタッフはマネージャーから軽くは説明あっただろうが、ただの体調不良とでも聞いていたんだろう。時が止まったように動かないスタッフや、慌ててるが何をしたらいいのか分からないスタッフばかりだった。
「とりあえず医務室に」
こんな時に特に冷静な安が落ち着いた声でそう言って大倉を持ち上げようとするが、流石に。と俺が大倉をお姫様抱っこして持ち上げ、そのままスタッフに軽く謝罪をして医務室に向かう。
後ろからは横とすばるの声で「ご心配おかけしました!」「申し訳ないです!ありがとうございました!」と声が聞こえてきた。
そのまままっすぐ医務室に向かっていると、途中で大倉の意識が戻って、「ごめん」やら、「自分で歩く」やら、息を切らしながらとにかく訴えてくる。
「おい、何言うてんねん。そんな力も入ってない体で、目も開いてるかわからんような状態で、誰が歩かせられるか。アホかほんまに」
きつい言い方なのかもしれないが、すばるなりの優しさで、メンバーの気持ちだった。
「せやで、俺らを困らせたくないって思うんやったら、ちゃんと頼って、無理な時は無理でええねん。あんな状態で収録出ただけでほんまに、ほんまにありがとう。」
いつのまにか隣にいた横が優しい声で言うと、大倉は涙を流しながら、ごめんなさいと何度も言っていたが、ただでさえギリギリだった呼吸が更に出来なくなっているのを感じた。
「は、ぁ、ぅ、、ぁ、、はぁっ、、は、ご、め、、はっ、、ごめん、、ぁ、けほ、、、っ、」
「大倉??今は喋らんでええから。な?大倉、大丈夫やから。」
横を押し退けて不安そうに大倉に話しかける亮。
自然とこっちも早歩きになった。
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こう(プロフ) - 久々の更新ありがとうございました!作者様の無理のないように更新してください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 2754d8d796 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - こうさん» コメント当時、お返事が出来ずに申し訳ありません。今もこの小説を見てくださっているかは分かりませんが、楽しみにしていましたという言葉が嬉しくてまだ続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - みどりむしさん» 体調の心配までしていただいたのに、当時返事が出来ずに申し訳ありません。この長すぎる小説を今も見てくださっているかは不明ですが、このコメントのお陰で続けて僭越ながら続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 和貴さん» コメントありがとうございます!このまま更新していいという言葉が多かったのでこのまま続けさせていただきます!無理のない範囲で更新頻度も少しではありますが上げていく予定です。今後もよろしくお願いします。和貴様もコロナにはお気をつけ下さい。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - ジェイさん» コメントありがとうございます!ご心配ありがとうございます!今までより元気な日も増えましたので、更新頻度も少しではありますが上げていく予定です!このまま更新していいという言葉が多かったので、このまま更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかか | 作成日時:2018年9月20日 10時