@145(大) ページ47
楽屋での説明のできない不安感、みんなの心配した顔。頼らないと決めたのに、一度甘えてしまったからか、すぐにボロがでる自分の意思の弱さ。
色々気になる事があったが、とにかく今は収録をこなさなきゃいけない。
メイクさんには「また汗かいてきたんですか、、?」
元々そんなに汗かいてなかったのに、、とボソボソ文句を言われながら本当に申し訳ないと思いながら、「すみません、」といいつつメイクをしてもらう。
収録前にはすばるくん、横山くんに両サイドからの心配の圧。それは素直に嬉しかった。一瞬、やっぱり迷惑かけんなって思っとるよな。と皮肉った自分が出てきたが、メンバーの言葉をそういう風に受け取るのは違うと思い、「お兄ちゃん頼りにしてんで!」とふざけてみる。耳まで真っ赤な横山くんを見てなんだかホッとした。
収録が始まってからしばらくは何事もなく、このまま終われば大丈夫。家に帰るまで。とヒヤヒヤしながら進む。
「んんっ、」咳払いして初めて気づいた。ほんの少しだけ、息がしづらいことに。気づいてしまったらどんどん動悸がして、汗が吹き出す。
少し視界が歪むが、なんとかバランスをとって倒れずにすんだ。左手がすばるくんの足についていることに気づいたが、それを謝る余裕もどかす余裕もなくて、どうにか前のめりになって体制を整える。
「大倉さんってなんか凄い前のめりで話ききますね!恥ずかしいです!」
不意な注目ワード。
笑って誤魔化すが、なんとなく亮ちゃんを見ると少し眉間に皺を寄せて口パクで大丈夫か。と言ったが、返事できず小さく頷く。
そっからは、メンバーがきっとどうにか俺にトークを回さないように収録を続けた。
収録終わり、ゲスト、俺らエイターの順ではける。
ゲストがいなくなった後に、立とうとして気づいたが、どうやら左手をずっとすばるくんの足に置いてたらしく、ぎゅっと体重をかけた瞬間に「いたっ」と横から声がした。
「え!あ!すばるくんごめん!全然気づかへんで、ほんまに!」すぐに謝罪をすると
「お前このやろ!!」とくっつきながら裏まで一緒にはけてくれた。きっと、俺が倒れないか心配だったんだろう。
裏についた瞬間に「大倉、大丈夫か。」手を掴んで目を見て本当に心配な顔をするすばるくん。みるみるメンバーが揃って、全員俺の体調の心配。
できればそのまま大丈夫だ。と言いたかった。
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こう(プロフ) - 久々の更新ありがとうございました!作者様の無理のないように更新してください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 2754d8d796 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - こうさん» コメント当時、お返事が出来ずに申し訳ありません。今もこの小説を見てくださっているかは分かりませんが、楽しみにしていましたという言葉が嬉しくてまだ続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - みどりむしさん» 体調の心配までしていただいたのに、当時返事が出来ずに申し訳ありません。この長すぎる小説を今も見てくださっているかは不明ですが、このコメントのお陰で続けて僭越ながら続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 和貴さん» コメントありがとうございます!このまま更新していいという言葉が多かったのでこのまま続けさせていただきます!無理のない範囲で更新頻度も少しではありますが上げていく予定です。今後もよろしくお願いします。和貴様もコロナにはお気をつけ下さい。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - ジェイさん» コメントありがとうございます!ご心配ありがとうございます!今までより元気な日も増えましたので、更新頻度も少しではありますが上げていく予定です!このまま更新していいという言葉が多かったので、このまま更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかか | 作成日時:2018年9月20日 10時