くまさん(病)@3

@142(錦) ページ44

横になり、ごめんなさいとありがとうを繰り返しながら泣く大倉を見て、なんであの時ちゃんと話聞いてあげなかったんだろう、絶対に大倉の行動が、表情がおかしいのは分かってたのに。
そんな事を考えながら少し泣きそうになった。

「亮？？」
囁き声で耳元に名前を呼ぶ声、あまりにも小さい声だから誰だと思いながら振り返ると、すばるくんの綺麗な顔がすぐそこにあって、少しびっくりした。

「亮、心配すんな。大倉は、ごめんも言うてるけど、ありがとうも言うてんで。」
コソッとそう言って肩を叩いてくれるすばるくん。

たしかにそうだ。今までの大倉なら、こんな時「ごめんなさい」と何度も謝る事はあっても自主的に「ありがとう」とポジティブな発言をする事はあまりなかった。
それに気づくと、今までの事が何一つ無駄じゃなかったんだと思えてきて、違う意味で泣きそうになってしまった。

グッと堪えながら、まだ少し苦しそうな大倉を見てるいると、大倉の側で優しく声をかけ続ける安と目が合った。と思えば安の目がさらに大きくなって何かいいだけにしたが、何か探る目をして、ホッと笑顔になった。

1人で勝手に百面相すんのやめてくれんかな、、？？

安の色々を汲み取った表情の移り変わりを見ていると自然と笑顔になり、それをみた村上くんが、「なんや！急に笑って！亮！どないしてん！」といちいちつっこんでくる。
「いや、なんだか、よかったなと思って、、」としか言いようが無くて、意味の分かるすばるくんと安はニコニコ笑っていたが、村上くん、横山くんのキョトン顔はむしろ、顔に「何言うてんねん。」と書いてあった。

「、、ふふっ、んっんん」
大倉が少し苦しそうに笑った。

「大倉、？？どした？？」

「んーん。、、ええなって、、ありがとって、思てん、」

周りの空気に敏感で読みすぎる大倉は、関ジャニ∞のこの個性が強すぎるような、独特な空気感を、をすごく大切にしていて、そして、この空気がメンバーの中で誰よりも大好きだ。
だからきっと、俺たちが笑顔で楽しそうにしてる方が安心できる。そして、俺達も大倉の事安心させたいし、支えたい。少しでも、頼ってほしい。大倉に笑顔であってほしい。

「大倉？どう？少しは楽になった？」

「うん、、も、大丈夫。」
そう言って、まだ全然苦しそうに起きあがろうとする大倉は、うまく力が入らない感じだった。

「無理せんで！ギリギリまで寝とっていいから。」そう言って支えるとまた少し笑って横になった。

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