くまさん(病)@3

@133(丸) ページ34

和気あいあいと朝食を準備するキッチンを覗いていると、サラダを盛り付けた大倉が顔をスッと上げる。

「わぁっ！！何しんてんねん！丸！！起きてんねやったらはよきてよぉ！」

あの、びっくりの表情がたまらなくて笑ってしまう。

サッと後ろを向いた信ちゃんもうわぁっ！と大きい目を落とすんちゃうかって勢いで開いて驚いた。

「あっはは！2人ともいい反応やなぁ！あっはっはっは〜！！」

敢えてわざとらしく高笑いして出て行くと座った瞬間、お前テレビじゃないとこでそんなんいらんねん！と頭を叩かれた。

それを楽しそうに笑いながら「そのツッコミもテレビ用みたいやで！」と声を出して笑う大倉に昨日の大倉が夢だったんじゃないかと、思わず泣きそうになる。

ひとしきり笑った後に少し泣きそうな顔をしてたであろう俺をみて、「あ、丸ちゃん、、昨日は、ほんまにごめんねぇ、、？今はもう熱も下がって「微熱やけどな」体調もなんともないから「あったら病院行きや」今日の収録、迷惑かけへん様に頑張るから、、よろしく「誰が迷惑いうたねん！」、、、うるさいなぁ！」

要所要所で口を挟む信ちゃんを終始無視して話す大倉と、パンとスープを頬張りながら、睨まれてもいちいち口を出す信ちゃんに笑いがこみ上げてくる。

「うるさいって！！お前！事実やんけ！事実！！」
がるる〜！と牙剥き出しで吠える信ちゃんに少し嬉しそうに笑いながら、キャンキャン吠える大倉。
朝から平和やわぁ〜。そう思っていると、急に、あ！！忘れとった！と叫び何か携帯で打ちはじめる信ちゃん。大倉も一瞬、わあっ！びっくりした！と驚いていたがなんなん！と言いながら朝食を取り始めた。

少し覗くと、大倉抜きのメンバーグループメール。
これ、大倉の前で打つもんなん？ばれへん？と大倉をチラッと見ると、美味しそうにパンを頬張っていて、ほっと安心する。と横からボソッと「ね、、つ、は、」と聞こえて横を見ると一生懸命口パクしながら(たまに声に出てる)文字を打っている。

これでは、バレる、、トントンと信ちゃんの足をつついて「声、出てんで」と口パクすると、ハッとした顔で口を押さえ、そのまま続きを打ちはじめた。

そして、送り終わったかと思うと、また、そうや！と大きい声を出し、カシャっと朝食を撮ってグループメールに自慢し始めた。こういう所がこの人の可愛い所だと思う。

「え、なんで撮ったん、恥ずかしい。」と照れる大倉も可愛くて、僕も。とわざと写真を撮った。

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