@130(丸) ページ31
いつからここにいたのか、いつから僕たちを呼んでいたのか、大倉は熱い息を吐きながら信ちゃんの腕の中で少し安心した顔になった。
「はぁ、は、、っまぅ、、村上、く、、、きのは、ごめ、、っ、、はぁはぁはぁ、、」
「昨日??何言うてんねん、、昨日は病院やろ、」
信ちゃんが不思議そうに僕の顔をみるが、もちろん分からない。
「大倉??どないしたん??なんか、、夢でも見たん?」
「、、おれ、、ひどい事、っ、、は、、ごめっ、」
とにかく謝りたい気持ちは分かったが、何のことだからさっぱりわからない、それに、すごい汗と虚な目。
「、、とりあえず体温計ろ、」
寝室に置いていた体温計を取ってきて脇に入れるが、もう入れる前から凄い熱なのは分かった。
ピピピピ ピピピピ
「、、40.8、、やばいな、、大倉?とりあえず水分とって寝よか。明日収録行きたいやろ?」
「しゅろく、、はぁ、、行くよ、、??でも、、ご飯つくらな、、はぁっ、、っ」
急に立とうとし始める大倉を慌てて支えると、もう体が限界だったようで立ちきる前に腕の中に倒れてきた。
「っ!大倉!!信ちゃんっ!!病院!!」
意識を失った大倉を抱えながら信ちゃんの方を見ると難しい顔をしていた。
「ちょっ、何してんの!!?病院連れてかなっ、」
「、、、大倉は、嫌がると思うねん、、もっと、、自分責めると思うねん、、とりあえず今日は、、」
信じられなかった。40度超えた大切な仲間をこのままにするなんて。
「、、ありえへん。俺が呼ぶ。」
「ちょ、まる!わかる気持ちは。心配やし、早く連れてってやりたい。でも、、明日の収録行かれへん方が大倉しんどいと思うねん!!今は大倉との距離感の方が大事やねん。熱はよく出すし、とりあえず今日、全力で看病したって、、明日の朝までやばかったら病院や。大倉の同意の元。」
この人は麻痺してるんじゃないか??と本気で疑って、ありえない。人間じゃない。と思ってたが、村上さんの目は至って真剣だった。
信じて良いのだろうか、、と思いながらとりあえず無理矢理薬を飲ませたり、少し目を覚ました時におかゆを食べさせたり。
とにかく一日中代わる代わる看病した。
いつのまにか僕は寝ていて、起きると大倉も信ちゃんもいない。キッチンから少し話し声が聞こえた。
いつのまにかかかっていたブランケットを取ってドアから少し覗くと楽しそうにサラダを盛り付ける大倉と、嬉しそうに少し眠そうにパンを食べる信ちゃんがいた。
304人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こう(プロフ) - 久々の更新ありがとうございました!作者様の無理のないように更新してください! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 2754d8d796 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - こうさん» コメント当時、お返事が出来ずに申し訳ありません。今もこの小説を見てくださっているかは分かりませんが、楽しみにしていましたという言葉が嬉しくてまだ続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - みどりむしさん» 体調の心配までしていただいたのに、当時返事が出来ずに申し訳ありません。この長すぎる小説を今も見てくださっているかは不明ですが、このコメントのお陰で続けて僭越ながら続けさせていただいています。本当にありがとうございます。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 和貴さん» コメントありがとうございます!このまま更新していいという言葉が多かったのでこのまま続けさせていただきます!無理のない範囲で更新頻度も少しではありますが上げていく予定です。今後もよろしくお願いします。和貴様もコロナにはお気をつけ下さい。 (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - ジェイさん» コメントありがとうございます!ご心配ありがとうございます!今までより元気な日も増えましたので、更新頻度も少しではありますが上げていく予定です!このまま更新していいという言葉が多かったので、このまま更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月15日 7時) (レス) id: 52798afd06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おかか | 作成日時:2018年9月20日 10時