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『え、ナムジュン……??』
「うん、俺だよ。A、よく頑張ったね。」
なんでナムジュンがここに居るの。
グルグル回っていた世界が一瞬息を止めた。
でも、ナムジュンの笑顔と匂いに包まれたらなんだか安心しちゃって。
『ナムジュン……うう…』
「あぁ、A泣かないで。本当に上手だったよ。
体調が悪いだなんて思えないパフォーマンスだった。」
『っ、気付いてたんだね』
「明らかにいつもと様子が違かったから」
.
.
.
「ねぇA、もう1回俺と一緒に頑張れる??」
綺麗な瞳が私の瞳に問いかける.
きっと、もう1回ステージに立てるかって意味だろう。ナムジュンは 'その体調でステージに立つな' とは言わない。
いつだって私の意志を尊重してくれる。
そういう所がたまらなく大好きなんだよ。
.
.
『もちろん。ここまで来たんだから頑張らせて。』
「はは、そう言うと思った。どんなに止めてもAはステージに立つんだろうなって。」
『大正解です』
「出来る限りサポートする。無理だけはしないで。」
『分かってる。だって、ナムジュンと最高のステージを作るって約束したもん^^』
「そうだな。本番まで少し時間あるか……」
いきなり体がグラッと揺れる。
ああ、嫌だな。この感覚。
「A!!」
『っ、ごめん。大丈夫だから。』
「大丈夫じゃないんだから……!!
少し横になろう。スタッフさん呼んでくる。」
,
ナムジュンが呼んできてくれたスタッフさんに連れられて、横になり、酸素マスクを付ける。
少し楽になるもんだな……と思っていたら
「A」
ジアオンニが私の隣に来て、私の手を握る。
『ジアオンニ??』
「ナムジュンさんは今ヘアメイクしに行ったよ。すぐ戻ってくるって言ってた。
……ナムジュンさんね、私達のステージが終わった途端にステージ裏まで走ってきたんだって。
スタッフさん達が "何でBTSのキムナムジュンがステージ裏に?!" って大慌てだったよ笑 」
『そ、そうなんですか……』
「2人がハグしてるのを目撃したスタッフさんも少しだけ居たみたい笑 ミンソとスアも目が飛び出そうなぐらいびっくりしてたよ〜?
後で説明してあげなきゃね笑」
『目撃って辞めて下さいよ…恥ずかしすぎます』
「愛されてるね、A。
私はナムジュンさんと同じ気持ち。無理だけはしないでね。皆でアーティスト席で見守ってる。」
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アヤ - すごくよかったです!! 「ナムジュンの小説がないなら、書けばいい」は同感です(笑)素晴らしい作品をありがとうございました♪ (2021年7月9日 23時) (レス) id: 40ecd32149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:る い . | 作成日時:2020年3月29日 15時