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バタバタと動き回っている舞台裏。
なんで皆こんなにも慌てているんだろうか。
たくさんのスタッフさん達の声が聞こえる。
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「誰か、水持ってきてー!!」
「Aさんが倒れちゃいそう!!」
あぁ、私のせいか、、。
もうすぐ出番なのに。
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レッドカーペットのためにメイクをしている辺りから自分の体調の異変に気付いていた。
体が重い。頭痛。めまい。
だけど、こんな体調不良で倒れる訳にはいかない。
色んな人に迷惑をかけるんだ。
こんなの比にならないぐらい、今まで沢山のことを乗り越えて来たのに。
何より……
_____待っててくれるファンのために。
こう決めたのに、体は言うことを聞かない.
どんどん息が上がってくる。
' 熱がある ' そう確信した時にはもう遅かった。
ステージの出番が近づいてきたから、移動しようと立ち上がると
グラッ
嫌な感覚と重たい音がする。
「っ、A!?」
隣にいたジアオンニが腕を掴んでくれて、
何とか助かった。
「ごめんなさい、ありがとうございます…」
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.
「A…ステージに上がるの辞めよう。」
「…オンニ、ここまで来たんです…。
やらせてください。」
「その体調でステージに上がれると思う??
あなたが1番分かってるでしょ…?
お願い、自分を大事にして。」
「私は観客の皆さんの方が大事です。」
軽い言い合いになっていると
「オンニ達、他のアイドルさんや観客達が見てますよ…(ボソッ)」
ミンソの呟きにハッとする。
「A、行こう。私の腕に掴まってて。」
あまりにもフラフラするので、ミンソの腕に掴まる。
スアもそっと私を支えてくれている。
「Aオンニ、行きましょう。」
「ありがとう…」
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JN「やー、おい、ナムジュン……Aちゃん…」
TH「ナムジュニヒョン、Aヌナ…大丈夫ですかね……」
JK「すごい体調悪そうでしたね。ジアさんが必死に止めてる感じ…」
NJ「……Aならきっとやり遂げると思う。
でも、無理そうだったらもちろん止めるよ。
俺はジアさんと同じ考えだ。」
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MG「Aヌナ、大丈夫か…??」
JH「やー、ミンギュ。あれは大丈夫じゃないだろ。……心配だな。」
SG「Soleilのパフォーマンスって結構激しめですよね…?あんなしんどそうな姿初めて見たな…」
沢山のアーティストの心配を背負い、
私は舞台裏へと向かう.
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アヤ - すごくよかったです!! 「ナムジュンの小説がないなら、書けばいい」は同感です(笑)素晴らしい作品をありがとうございました♪ (2021年7月9日 23時) (レス) id: 40ecd32149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:る い . | 作成日時:2020年3月29日 15時