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おかしい。明らかにおかしい。
あの揉めた日から約2週間。
みっくんが全く私に触れようとしない。
「も〜…」
「ふふ、なに干からびてるのよ優愛ちゃん」
「だって日葵さん〜…」
今日もみっくんが和室に籠っているから新作のお菓子の打ち合わせってことで日葵さんの家にお邪魔している。
「サクラは私の気持ちわかってくれるよね?」
『わん!』
サクラは嬉しそうに私の顔をぺろぺろ舐めてくる
「北山さんと上手くいってないのね?」
「うっ…」
「その反応は図星ね」
「なんか避けられてる気がするんです…」
「避けられてる?」
「はい。ずっと仕事部屋に籠ってて…」
「あら〜。有名な書道家さんは忙しいのかしらね」
この近所でみっくんが書道家だって知ってるのは宮田さん夫婦だけらしい。
「でも玉ちゃんに聞いたら仕事の依頼はあまり来てないって言うんですよ?」
「聞いてみたら?なにしてるの〜って」
「…だめです。ほんとに仕事してたら邪魔しちゃいけないし…」
「たまにはかまって〜って言うくらいなら可愛いんじゃない?」
「でも…私、書いてる時のみっくんが1番キラキラしてて好きなので、それを思うと何も言えなくなっちゃうんです」
「好き…ねぇ?」
ハッとして日葵さんを見ると楽しそうにニヤニヤしていた
「違いますよ!人として好きというか、書いてるみっくんも含めて芸術だなって思って…」
「ふふ、わかったわかった♪」
「…も〜」
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「ところでパウンドケーキの調子はどう?」
「それが…ドライフルーツがどうしても上手くできなくて…」
色んな方法を試したけどどうしても自分が納得できるものにならなかった
「そうだったのね…今あるお菓子でも充分売り上げは伸びているけど…」
最近は県外から買いに来てくれるお客さんもいる。
その分、破棄する予定だった果物たちをもらう事もだんだん増えてきたから、早くドライフルーツを完成させないとせっかくの食材を無駄にすることになってしまう
野菜はご飯作る時に使えるから無駄にすることはないけど…
「難しいんですね。ドライフルーツって…」
「ん〜……」
日葵さんが何やら考え込んでいる
「あのね、実は近所にドライフルーツを作るのが得意な人を知ってるの」
「え!本当ですか!」
その人に教えてもらえば作れるかも!!
「でもね〜……」
日葵さんは浮かない顔をしていた
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Luna(プロフ) - ななこさん» そう言っていただけて嬉しいです(´;ω;`)続き、頑張って書いていきますね(^^♪ (2021年1月15日 9時) (レス) id: d265409c6e (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 読んでてすごく楽しいです!続きも楽しみにしています♪ (2021年1月14日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Luna | 作成日時:2020年12月28日 12時