・ ページ19
しばらく経って玄関の扉が開く音がした。そういえば私と爆豪の家ってどのくらい離れてるんだろ、気になる。
再びリビングに姿を現した爆豪。私はソファに寝っ転がったまま爆豪を見た。
「…おかえり」
私にそんなこと言われると思ってなかったのか一瞬固まった。なんか家族でもない人におかえりっていうのこっぱずかしい。
「…おう」
「…私の右隣の部屋、すっからかんだし好きに使って」
「…ん」
私がもう反抗しないことがわかったのか何も注意せずに階段を上って行った。
「…うっわなんか家に誰かいるって新鮮…」
自分以外の人の足音する…なんか落ち着かない。
ので、二階に上がってった爆豪の後を追った。
「ばっくごー」
そういいながら爆豪がいる部屋を覗き込む。と、なんか悩んだ顔をしていた。うお、こいつも悩んだりするのか。
「…勝手に動くんじゃねえよ」
「いいじゃん。なにかあったら言うからさ」
「あってからじゃ遅いだろ」
そりゃそうですけども。
「それよりなんかあった？」
「大ありだ。ほんとにすっからかんとかありえねえ」
そう。爆豪を通した部屋は元・父の部屋。いない人のものを残しておくのもアレだし全部回収してもらったのだ。
だからベッドもなければ椅子もない。おまけにカーテンも時計も。本当になんにもない。
すっからかんとはまさにこのこと。
「遺品とかあってもしゃーないもん。どうする？帰る？」
「…布団ねえんか」
「ない」
「…」
「一緒に寝る？」
「死ね」
思春期の餓鬼かよ。※思春期の餓鬼です
「居間のソファ借りる」
「いいけど、早めに布団用意しないと風邪ひくし体痛いと思うよ」
「…うっせ」
布団ないくらいじゃ帰らないか。頑固だな将来禿げるぞおい。
爆豪の頭髪の心配をしていたけど、あ、そういえばと思って口を開いた。
「うちの中軽く案内するよ。鍵も渡すから落ち着いたら声かけて」
「家具もねえんだから落ち着くも何もねえよ」
「ですよねー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1685人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
A - 主人公ちゃんの通っていた高校名ですが、神奈川県に「横浜緑ヶ丘高校」という高校があったと思います。意図していらっしゃるかは分かりませんが、もし出来るならば、お名前を変えた方がいいかもです。そこの生徒さんが見ていないとは限りませんので…。 (2022年10月17日 16時) (
レス) @page5 id: 73542ec2e7 (このIDを非表示/違反報告)
眠 - 主人公の心の中のツッコミに笑いながら見ました！面白かったです！！ (2021年10月1日 21時) (レス) @page14 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
霸留(プロフ) - まーまるさん» まじですかちゃんと爆豪っすか…!?最初は自信なかったんで安心しました笑 ありがとうございます！ (2018年2月14日 15時) (レス) id: 9ab1ebf13e (このIDを非表示/違反報告)
霸留(プロフ) - あやさん» ありがとうございますー！そう言っていただける励みになるので本当に有難いです！ (2018年2月14日 15時) (レス) id: 9ab1ebf13e (このIDを非表示/違反報告)
まーまる(プロフ) - かっちゃんのキャラがすごく精密に再現されてる…！！とても面白いです！ (2018年2月14日 14時) (レス) id: dd3991fe3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霸留
| 作成日時：2018年2月10日 0時
