リアコだって知ってる。2

dear13 ページ13

脱衣所から出てきたふっかは
相変わらずタオルを頭の上に乗せて
ソファーにドカッと座りる


座れと言わんばかりに
クッションを退けてソファーを叩く



『はいはい、頭乾かしますよ〜』



ドライヤーを準備してソファーへ向かう


「なんかいい匂いする」
『ふっかさんご飯食べてないと思ってさ』



「たつや…そろそろ辰哉って呼んでよ」
『じゃあこれからは辰哉くんだね？』






"彼女になんで呼ばれたい？［辰哉］"





雑誌で何回も見た
何回も何回も辰哉って呼んでる自分を想像した



つい嬉しくなっちゃって
いつもより強めに頭をガシガシ乾かす




「なによ〜ガシガシしても頭小さくならないよ？」



トリッピーのほっぺたを潰して
変な顔を作って暇そうにしてるふっか





『はーい、大人しくてお利口だね』




少しバカにすると振り返って私の頬を掌で挟む





「そんくらいじっとできるわ！」


むにゅ〜って音が聞こえるくらい
さっきのトリッピーと同じ顔になる


『ごはんたべにゃいの？』
「たべにゃいの？」
『いいかげんはなしてくださいな』
「ふふっ、かあーいいね。おれよりぶちゃいく」




顔を挟む手を少しだけ緩めて
顔が近づく



.





.







「ご飯食べよっか笑」



『う、うん、そうだね』




キスされるかと思った
割とマジでコレはキスかと思った

心臓に悪い
完全に遊ばれています佐藤A

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