149話 ページ9
佐田「そういやお前の部活、夏休みもやるんだよな?」
美原「サッカー部はやるぞ!」
佐田「お前の話は聞いてねえ」
佐田はそう言って私に向き直る。
頷くと、じゃあさ、と私の目を見る。
うわやっぱイケメンだな。
佐田「一緒に帰らねえ?」
美原「俺も!」
佐田「お前黙れ」
すげぇ辛辣だよな、と言った美原は不満そうにジュゴッとジュースを飲み干す。
勿論オレンジジュースだ。
一緒に帰るくらいなら…別に全然良いけど。
良いんじゃない?と言うと、あ、とボソッと声を漏らす佐田。
佐田「8月の初め、俺一緒に帰れねえわ」
「え?」
美原「あ、俺も。合宿があるんだよ」
佐田「あ、俺も」
え。8月初め?
私も、と言うと、あれ?と顔を見合わせる。
合宿…て、ことだよね?
城間「A〜!合宿の場所、極才で決定だぞ!」
「え、早いね、決まるの」
城間「さっきの15分休みに部長同士で話し合ったんだって。LINEで」
そしたらここに決定だって、と言う城間は、佐田と美原に軽く笑いかける。
そして私の後ろの席に座ると、髪をサラッと指にかける。
どうして?ここでやるよりわかりやすい学校があるのに。
この前の葉桜とか、わかりやすくて良いじゃん。あそこでしよ?
城間「葉桜は、葉桜サッカー部が合宿やって部屋数足りないんだって。王姫は野球部とバスケ部が合宿で、もう空いてないんだって。千学は夏休み全部使って学校改装するし、長谷工はテニス部と水泳部が使うんだって」
「…極才しか空いてないのね」
佐田「あれ?でも待って。8月初めはバスケ部とサッカー部が使ってるはずだぞ?」
その佐田の言う言葉にウンウンと頷く美原。
ってことは…被るじゃん。
城間くんは、え、マジか、と言う顔をして固まっている。
これは波乱の予感ね……。
城間「…まぁ、たまにしか会わねえと思うけど」
「お風呂ってどこ!?」
美原「俺と入ろうな〜♡」
「え、嘘……」
流石に嘘だろ、と言う佐田と、そんなに入りたいのか〜♡と嬉しそうな美原。
え、冗談なんだったら絶対嫌なんだけど。
冗談じゃなくても嫌だけどね?
美原「じゃあ風呂入らなくても良いからさ!夜俺と逢引しようぜ♡」
「え、ヤダ」
美原「なんでだよ〜!!」
「先約済みよ」
城間「誰!?」
「富士山先輩」
フザケンナ!!と大声で叫んだ3人の声で、隣のクラスから今起きたような顔の青柳くんと大門がきた。
イラッとしている。
大門「……あのさ、睡眠時間削らないで?」
いや、マジでごめん。
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松々先輩(プロフ) - らっぴょこさんさん» ありがとうございます〜!!一癖も二癖もあるウチの子たちをそんなに褒めてくださって…画力と文才!?あー!ありがとうございます〜!!これからも頑張ります!! (2020年8月2日 15時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - とっても面白いです!皆ユニークで大好きです!ところで、素晴らしい画力と文才があるんですね!羨ましいです、、、これからも無理の無いように頑張って下さい!応援してます! (2020年8月1日 20時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - びびちゃんさん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しいです!これからも更新がんばります! (2020年2月1日 19時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
びびちゃん - 面白いです!更新頑張ってください。 (2020年2月1日 16時) (レス) id: 122cd8c013 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - しつさん» ありがとうございます!!綾くん良いですよね! (2020年1月4日 19時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
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