179話 ページ39
大門「俺ずっと我慢したよ……?タンス開けなかったし、下着探さなかったし」
「普通!それ普通のこと!」
大門「ね、いーじゃん。ヤろ?」
「いやだ!」
断固として拒否していると、少し黙った大門は私の腕をまとめあげ、太ももをいやらしい手つきで撫でる。
ちょ、やってること痴漢と一緒!
必死に抵抗するけど、やはり大門は男子高校生だったようで。
呆気なく力で負けてしまった。嘘でしょ。
「大門ストップストップ!賢いあんただったらわかるでしょこの状況かなりやばい」
大門「うん、もうフラグ立っちゃって良いんじゃない」
「駄目でしょ!?」
いい加減諦めなよ、と言いながら髪を撫でる大門の仕草が思ったより優しくってびっくりしたけど、そんなこと言ってられない。
ごめんな大門恨むなら自分を恨め!!
そう心で祈った私は、思いっきり大門のいきりたっているソレを蹴り上げた。
狙いやすかったよ、結構。
大門「ッ〜!?」
「自業自得よ、青柳くん呼ぶからね」
大門「ッ……」
…痛くて何も言えないの?なんかごめん。自分を恨もうね。
ベッドから降りてゴミを見るような目で大門を見ていると、歪んだ顔で大門は、俺Mじゃないんだけど、と言い放った。
いやそれは知ってるけども。
「青柳く…」
大門「ちょっ、待っ…なんもしないからさ…」
「ほんとー?」
疑いの目しか向けられないんですけど…。
ごめんて、と謝る大門は未だに股間を押さえている。むごいことしたかな、私。
「…信用するけど」
大門「手出さないから添い寝しよ」
「お前…反省してねえじゃねえか」
大門「いや、まじで手は出さない」
屁理屈言ってるんだったら目潰すから、と言って宿題を終わらせた私達はベッドに入った。
よし、私の方の準備はバッチリだから寝ようぜ。
ゴソゴソと布団に潜り込んだ私達は二人で内緒話をするみたいにコソコソ小さな声で話す。
大門「そう言えばA、最近太った?」
「嘘でしょ。でも確かに食べすぎたかも…」
大門「いや、冗談だから。本気にしないで」
……嘘か。良かった。
寿命縮まったわクソヤロー…。
ほっと胸を撫で下ろすと、いい匂いする、と髪の毛を嗅ぐ大門。
あれ?大門って匂いフェチだっけ。
「手は出さないって言ったからね」
大門「ん、約束は守るよ」
「だったら良いけど」
暫く話していると、大門が大口を開けて欠伸をした。
「眠いの?」
大門「…うん、おやすみA」
ちゅ
……!?
驚いて大門を見ると、すでに目を瞑って寝ている。
おでこの感覚と無駄に綺麗なその寝顔に無性に腹が立った。
91人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
松々先輩(プロフ) - らっぴょこさんさん» ありがとうございます〜!!一癖も二癖もあるウチの子たちをそんなに褒めてくださって…画力と文才!?あー!ありがとうございます〜!!これからも頑張ります!! (2020年8月2日 15時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - とっても面白いです!皆ユニークで大好きです!ところで、素晴らしい画力と文才があるんですね!羨ましいです、、、これからも無理の無いように頑張って下さい!応援してます! (2020年8月1日 20時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - びびちゃんさん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しいです!これからも更新がんばります! (2020年2月1日 19時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
びびちゃん - 面白いです!更新頑張ってください。 (2020年2月1日 16時) (レス) id: 122cd8c013 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - しつさん» ありがとうございます!!綾くん良いですよね! (2020年1月4日 19時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ