いや、私女子なんだけど。［４］

１５２話 ページ12

ところで一つ気になったんだけど。
なんで美原、授業中寝てるくせに苦手教科がないの？

お前実は賢いんじゃないの。A行けちゃうんじゃないの。


美原「あ、そこはな〜」


教えれてるんだから賢いんだよな。
なんだお前、お前も人間じゃねえよ。

既に恐怖の域だわ。


佐田「この問題ならお前も解けるだろ。ん？A？おーい、おい！A！」
「え、ぁ、ごめ、なに？」
佐田「どうした？ぼーっとして」
「別に。世界は不平等だな、って黄昏てただけ」


悩みあったら聞くからな、と何故か同情したような目を向けられる。
クソ、なんかイラッとしたぞ。


これぞ理不尽ってやつなんだろうなぁ。

顔も良いしお前らまじ何者？宇宙人？


「……もうお昼だね。食べに行こうか」
美原「えー、オムライス作ってくれねぇのぉ？」
「こんな大人数の分なんて作れないわよ馬鹿」


考えろ周り見ろ。何人いると思ってんだ。
食費だけで1万は越すだろ。

とりあえず着替えて外へ出ると、目立つ目立つ。

ファミレスで席の端から端まで確保した時は他のお客さんに写真撮られる始末。なぁ人権って知ってるか？


それ私ら憲法通用してないことになってるから。


「目立たず静かに陰キャを演じるのよ」
美原「陰キャってこんな感じか？」
「それ逆に目立つからやめろ」
城間「なぁこの英文なんて読むんだ？」
「え？う〜ん…あんたそんなのもわかんないの？」


なんかA辛辣なんだけど…と少し落ち込んでいる城間くん。
でもこんなところにまで宿題持ち込んでもやろうという精神は褒めてあげる。

ところでなんでわかんないの？何がわかんないの？

それが私にはわからないわ。


佐田「おい城間、それ読んでみろ」
城間「あいわんなべぶれいべらいくゆー」
「絶望的発音能力」
城間「意味がわからない。俺、リスニングは得意だよ」
「えー、嘘…じゃあGive me your strengthは？」
城間「君の強さがほしい」


こいつマジでリスニングだけは出来るらしいぞ、と言った藤井。
身に染みてわかったわ。

でもなんで読めないの？


「これ読めないの？」
柏木「I wanna be brave like you…？」
城間「あぁ。君のように勇敢になりたい、ね」
「良い？城間くん。あぃわな、びーぶれぃぶらいきゅー」
城間「あいわんなべぶれいべらいくゆー」
「ダメだこれは」


実技は諦めた方が良いわね、と言えば、俺にだって綺麗に発音できる英文あるし！と頬を膨らませる。

ごめん、今の発音聞いた後だとそれ100％信じられない。

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