FKの甘い日常-K-

Noel K1 ページ17

「きたやん、最近ガヤさんに会えてる？」

宮田が言った


「いや、まあ、うん…」


「そっか、なら良いんだけど
あまり話聞かないしちょっと心配しちゃった

遠慮しないで会いに行きなよ
俺もいろいろ様子知らせるからさ」


「…ん、さんきゅ」

職場環境が変わったこともあり、それでも気が合う宮田と俺は、時間を作ってご飯を食べたりしている

いろいろ心配してくれたり、職場でのふじがやはどうか、なんて話もしてくれたりする


本当にこの優しさにいつも癒され、助けられている




それにしても宮田は繊細で鋭い


実は、

ふじがやとはあまり会えていない




ふじがやもクリスマスイブはグループで仕事だと言っていた



おれも、クリスマスは仕事が入っている



連絡は取り合っているものの、目まぐるしい忙しさに、それも以前ほどの頻度ではない



そうなってから、初めてのクリスマス




心の距離は離れてない…と思いたい





そう信じようとしていても、






この環境を作ったのは紛れもなく俺で、




…だから時にはいろんなことが不安になったりする




「プレゼントとか用意してねーし…」


「そんなの

俺がプレゼントだよ
って可愛く笑ったらガヤさんイチコロでしょ」


「ばか、言えっかよ…」



「なんでもいいんだよ、理由なんか…

今日はガヤさん、早上がりだよ」



「………」





タクシーで家に帰る途中、

ふ、と過ぎる恋人の顔













「…すみません、やっぱりこのあたりで停めてください」





あいつの家のそばに降りてみる

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