衣装の霊感 ページ16
翌日、少し早めに家を出て学校へと向かう。
衣装のアレンジを考えようと昨日の夜から頭を悩ませているものの中々案が出てこないので実際のUNDEAD衣装を見に行こうと思ったからだ。
ガーデンスペースなどを歩き回ったりしてから教室へと向かう。歩き回るといい案が浮かんだりするものなのだが今回は難しいようだ。
まだ時間も早いしあんまり人来てなかったら作業してようかな、なんて考えて扉を開けると笑い声が聞こえたきた。
「あはははっ☆」
「leader！時と場所をよくお考え下さい！此処は公共の場でしかもleaderの教室ですら」
「うるさいぞスオ〜！いいかっ？考えるんじゃない感じるんだ！ほら耳を澄ませ！惑星の輝くメロディが宇宙の産声がオペラとなって聞こえてくるだろう！」
「意味がわかりません！大体あなたは…！」
「…あれっ誰だお前？…待って言わないで！見たことあるぞ大丈夫だ！出てくる！」
と言ってこちらを振り向く月永先輩。一緒にいた司くんも釣られて振り向く。そういえば同じユニットだったっけ。
この下りはもう三回目なので慣れてきたのか黙って笑えていると思う。
「お早う御座いますAさん。随分お早いのですね」
「おはよう、司くん」
そこで司くんが声をかけてくる。すると月永先輩は悲しそうに首を垂れる。
「ああ〜もう！Aは黙っててくれたのに！スオ〜、そういうとこだぞ〜？」
「私のクラスメイトに迷惑をかけないでください」
「ああ、お前ら同じクラスなのか！そっかそっか〜！あ、そうだ丁度よかった！これからセナハウスだろ？今度Aも呼ぶって言ったよな？今から行こう！」
と、私のの腕を引きつつ走り出そうとする月永先輩。
「確かにそうですが…！すみません、Aさん御迷惑をおかけしてしまって」
「ううん、気にしないで。でも部外者が入っていいの？」
「それに関して問題ない☆俺が王様だからなっ」
詳しく聞いたところ、特に今日は活動する訳でもなく放課後の練習の打ち合わせと世間話だそうなので着いていくことにした。拒否権も無さそうだし、なによりインスピレーションが貰えるかもしれないからだ。
走り出したはいいものの、後ろから司くんに引っ張られセナハウス、基スタジオは逆方向だと告げられた。
月永先輩は方向音痴だということがわかった。
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作者名：ぽあぷるーじゅ。 | 作成日時：2018年2月12日 13時
