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私は彼が傘を持っていないことに気づく。


『あの、よかったら一緒に入りませんか?』


深澤「んーん、この雨なら大丈夫(笑)」


彼はそう言って歩き出す。


私も彼のとなりを傘を差しながら歩く。


『私、雨女なんですよ。いつも大事な日に限って雨が降ったりして』


深澤「そうなんだ」


『でも、雨は嫌いじゃないんです。雨の日は静かなので、歩きながら考え事をしたいときにちょうどよくて』


深澤「へえ」


『あ、つまんないですよね、こんな話…』


深澤「いや、いいと思うよ。雨が好きだから、かわいい傘を持ってるんだなって」


私の傘は透き通ったラベンダーカラーで、たまたま入った雑貨屋さんで一目惚れして買ったものだ。


『ありがとうございます(笑)』


雨が強くなってくる。


これじゃさすがに、深澤さんがびしょびしょになってしまう。


『あの───────────』


そのとき、彼が私の傘を持つ手を握った。


深澤「ごめん、やっぱ入れて」


『あ、はい!もちろんです!』


深澤「ありがと(笑)」


彼は傘の下に入る。


深澤「俺さ、あんまり傘持たないんだよね」


『イギリス人みたいですね(笑)』


深澤「そう、俺イギリスの血が入ってるからさ(笑)」


『…』


深澤「冗談だよ!ツッコめよ!(笑)」


『一瞬、本当なのか考えちゃいました(笑)』


深澤「はは、真面目だなあ(笑)」


そう言って笑った彼の横顔が、とても素敵で。


深澤「ん?」


『あ、いえ』


雨が降る中、私の胸の奥で小さな音が鳴った。


*→←雨と私



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設定タグ:SnowMan , 深澤辰哉 , 目黒蓮   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ayane | 作成日時:2021年8月19日 9時

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