となりの翔太くん。 (ページ12)

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弟ページ12

＊

ある日。

突然、呼び鈴が鳴った。

『はーい』

ドアを開ける。

ラウ「来ちゃった♪」

背の高い、金髪の男の子が立っていた。

『…え？』

誰…？

ラウ「あれ？お姉さん誰？」

『私のセリフなんだけど；』

ラウ「え、だってここってしょっ…渡辺さん家じゃないんですか？」

『それはここじゃなくてとなりの部屋よ』

彼はチラッと部屋番号を確認する。

ラウ「あっ、部屋番号間違えちゃってた！ごめんなさい！」

ぺこりと頭を下げ、翔太くんの部屋の呼び鈴を鳴らす。

翔太くんの友達…？にしては若いような…

渡辺「おー、場所わかったか」

翔太くんがドアを開けて言う。

ラウ「あのね、さっきとなりのお姉さんの部屋と間違えちゃった(笑)」

渡辺「え？」

彼が私を見る。

『あ、じゃあ私はこれで』

ラウ「待って！」

手首を掴まれる。

ラウ「お姉さんお昼ご飯まだ？僕たちこれからデリバリー頼むんだけど一緒にどう？(笑)」

『え、いや、』

渡辺「おい」

ラウ「ねぇいいじゃん！お姉さんもおいでよ！(笑)」

『わ、私は…；』

ラウ「ダメ…？」

彼は目を潤ませながら私を見つめる。

そんな目で見ないで…；

『…わかったよ…；』

ラウ「いぇーい！入って入って！(笑)」

渡辺「いや俺ん家だから」

＊