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夏川side
「この後は体育祭の係活動があるので、それぞれの活動場所に行ってください」
翌々週は体育祭。係活動は今日から始まる。
俺は救護班。一ノ瀬も救護班。
「やほ、夏川。さっきぶり」
「まーな」
保健室の先生がつらつらと説明をしていく。
一ノ瀬は……………寝ている。
まぁ起こさないでもいいか。焦った顔に期待しよう。
「一ノ瀬くん、起きてください。1年生が困ってますよ」
「……了解です………」
そしてまた机に突っ伏す。こいつ絶対先生の話聞いてねー。
とりあえず放っとこう。
「ふ……くぁ、おはよ」
「いやおはようじゃねーよ。お前仕事内容わかんねーだろ」
「あー…………そっか、
俺、1年からずっと救護やってるから大丈夫。わかってる」
表情が少しでも変化すると期待した自分を殴りたい。
むしろ一ノ瀬の表情筋を殴ればいいのか??(錯乱)
「えっと、仕事内容はさっき先生から聞いた通りだよ。怪我人を手当てするだけで、えーっと、」
他には………、と言うことを探す一ノ瀬。
ずっと無表情。鉄壁の表情筋。
「……救護班はテントの下だから、他の係より涼しいよ」
多分、そういうこと聞きたいんじゃないと思うんだわ。
「はぁ……、一ノ瀬くんは置いときますね。
えーっと、包帯の場所は……」
先生が備品の位置を説明し始めた。
ふと一ノ瀬と目が合う。
一ノ瀬は頬を一切緩めずに、俺にピースしてきた。
頼むから表情を変えてくれ。
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ろぐ(プロフ) - 大手裏剣さん» ありがとうございますっ……部活が思いの外忙しくてなかなか更新できていませんが完結させる予定なので、応援して頂けると嬉しいです(´∀`) (2020年7月30日 23時) (レス) id: 094eb64ef2 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - わ〜とても雰囲気が好みです…。執筆頑張って下さい…! (2020年7月30日 12時) (レス) id: fe109e5f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろぐ | 作成日時:2020年7月18日 23時