能面を剥がしたい【BL】

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夏川side




古文を始めとしたテスト範囲改変により、古文の珍回答作戦で平均点は２０点を切った。

………俺のクラスは。

他のクラスだと平均点５０は超えてるみたいだな(自嘲)



あのハゲ頭に散々キレられたよ、唾撒き散らしながら怒ってたしな。

他のクラスより本気度が足りん！！とかなんとか。

……………いやテスト直前に大幅に範囲変えるあんたの脳みそが足りん。




「夏川、問１はなんて書いた？」


「……鴨長命」




方丈記の作者を答える問題。あのハゲ頭もかなりサービスしてくれたんだなと思う。

ちなみにこれはガチのミス。ダサい。




「長く生きてたらいいよね」


「人の傷抉って楽しいのか一ノ瀬」


「ちなみに５０歳ぐらいで死んでるよ」


「昔だと長生きじゃねーか」




十分十分。とか思っていたら、一ノ瀬はまた口を開いた。




「夏川、順位見に行こうよ。廊下に貼ってあったから」


「へいへい」




うちの学校にはいい意味でプライバシーがない。

テストで最下位だったとしても平然と順位表に載る。


まぁ俺には関係ないんだけどな！！あっはっは！！！




「うわぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"！！」


「あの声、夏川の悪友じゃない？」


「まさに然り……」




………俺の悪友である佐々木(仮名)は違う。

あいつはヤバい。どうやって進学校入れたんだろうってレベルでヤバい。


声的に今回は最下位だったんだろうな。ドンマイ(他人事)




「なななな夏川、くぉ、こぉ、こぉっ、」


「ニワトリか」


「うるせぇ。………これ、ヤバいぞ」


「お前が最下位だったとか？」


「今はそんなの論点じゃねぇ」


「最下位だったんだな」




そうだけどよ！！と叫ぶ佐々木。


佐々木はバッと順位表のてっぺんを指差した。




「見ろよ、アレ！！」





一位 一ノ瀬涼太 ９６２点





「………………ウン、ミタヨー」





この際カタコトになってしまったのは仕方ないだろう。








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佐々木(仮名)

男。３年２組１３番。

全国的に見れば頭はいい方。

顔面偏差値平均。だが彼女いない歴＝１年(どうでもいい)

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