ワガママ (ページ40)

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＿＿紫耀

辺りを見渡して廉を探すけど見当たらず

おーい廉。まさかの大きい方？？

しょーがないなってお店からトイレの方へ足を向けようとした時

「······あれ」

お店の向かいにある花壇

その柵に捕まりながら、よちよちと歩いている女の子

辺りをみても親らしき人はいなくて

考えるよりも先に足が動いた

「どうしたの？？ママは？」

「アー、ウー」

見た感じ1歳、、くらい？かな？

何かにつかまらずに歩こうとするとフラフラしてるし

言葉もあまりだから多分それくらいだと思う

「ンー！」

「ん？どーしたー？？抱っこ？？」

「·····よっっと」

両手を勢いよく手をあげた女の子

軽々と抱き上げると不安そうだった表情が笑顔へと変わった

「いてててて！こーら！笑」

「キャハ！」

この子の前髪に付けられているクローバーのピン

・・・クローバーを見るともっと君を思い出すんだよ

「あ、こーら！めくれちゃっt···」

少しボーッとしてしまった瞬間に

女の子が勢いよく片手をあげた時めくれたよだれかけ

何気なく元に戻した時、気づいた

それはさっきまで見てたゴリラのよだれかけかけだった

「········やばｯ、」

しだいにぼやけていく視界

こんな小さい子の前で泣くとか間抜けすぎる

「·······いてっ！」

「キャハ！にー！！！」

「····ｯ、うん、だよね」

突然叩かれた頬

さっきみたいにイタズラに笑ったあと、

まるで「元気だして」って言ってるように思いっきり笑った

その笑顔はまるで、

「······Aｯ、」

愛おしい君のようにキラキラしていて

堪えきれずに涙が零れた

「マンマ！」

「······え、まま？きたの？」

「··········えｯ、」

急いで涙を拭って

女の子が刺した指を辿った先

そこには、

「·······Aｯ、、？」

『·········ｯしょ、しょう、、』

探し続けていた

世界で1番愛おしい君だった

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