ワガママ (ページ13)

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＿＿海人

あの撮影日から１ヶ月が経った

海「しょー！聞いて！岸くんまた嘘ついた！」

岸「だからガチなんだって！！」

「ねー2人ともうるさい笑」

紫耀はあの日のことが嘘かと思うくらい、

笑って、

笑って

とにかく笑ってて、

まるで俺らに「心配するな」って言ってるみたいに

でもね、紫耀、

今のその笑顔が心の底からのものじゃ無いって事くらい、俺達メンバーはお見通しなんだよ

あの日から一週間後のメンバーが揃う仕事終わり

胸をえぐるような真実が告げられた

「あ、皆に言っとかなきゃいけないことあってさ」

廉「ん？なに？」

海「んー？？？」

岸「···············」

神「················その話、良いこと？」

5人でマネさんを待っている車中

昨日の晩御飯を思い出したかのテンションで話し出したから、軽いことなのかななんて油断してた

きっと廉もだと思う

岸くんは真顔で俯いてる

じんがなにかを察してるかのように紫耀に聞くと

紫耀は一瞬目泳いだ後、

「··························別れたの、Aと、」

ただ淡々と、力なく告げた

廉「············は、？」

海「···············まって、嘘でしょ、？」

神「··················」

「···········いや、ごめんごめん！しんみりしちゃった笑」

岸「········」

「············大丈夫、」

海「··········しょお？」

「·············もう、大丈夫だから、俺」

情けないなって思った

いつも紫耀には沢山助けてもらってるのに、

紫耀のことは俺が助ける！なんていっちょ前に言っといて、

いざ逆の立場になるとかける言葉も見つからなくて

ただ、泣くのを我慢してるだけの現実

そんな力ない笑顔で、貼り付けただけの笑顔で言われる"大丈夫"なんてなんの説得力もないよ紫耀

神「··············今日さ、飲みたい気分なんだけど、ど？」

廉「············奇遇やな。俺も」

海「············俺めっちゃ食べたい気分」

岸「················よし！行くか！！」

その日はひたすら呑んで、食べて、とにかく酔った

「············Aｯ、」

Aちゃんを呼ぶ紫耀の声は今もずっと耳に残ってる

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