吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話2

やっぱり呪いはどこまで行っても呪いだよねって話 ページ34

『で、そろそろ吐いてくれてもいいんじゃない……のッ！！！』

｢あはっ、一振目から首狙うのか。やっぱり呪術師ってイカれてるね！｣


鎌の長いリーチを使ってて間を取られないように立ち回る

真人がここに現れたその理由はなんだ…

狙いは宿儺？いや、だとしたらここにいるのが可笑しい、そもそも単独で来ているのか？


｢考えてばっかでいいの？｣

『考えながらでも相手できるから考えてんの！！』


自身の体を変形させて速度をあげる真人の伸ばした手を鎌の持ち手で弾き

同時に鎌に呪力を流して振り上げた

空気をかき切るように振られた刃から呪力により生成された黒い蝶が舞い

真人を取り巻くように周囲を囲む


｢なにこれ、新しい術式？こんなのもあるんだね〜｣


真人がそう言って蝶に触れたその瞬間、触れた腕が結晶化し、一気に肩まで進行した

一瞬驚いたように動きを止めるものの、すぐに笑みを浮かべて自身の腕を変形させて

結晶化を解除する


｢面白いけどさ、ちょっと固められたくらいじゃあ、魂の形を保てばどうにでも出来ちゃうよ？｣

『はなから本命はそれじゃないよ』


《術式順転 鎮魂響歌》


鎌の刃を引くと同時に自分から真人に向かって飛び込む

常に距離をとるように動いていた相手がいきなり近づいてきたことで動揺したのか

反応が送れた真人の胴体に拳と呪力を打ち込む


｢ははっ…凄いや、変えれるだけの俺とは大違いじゃん…｣

『自分でも常々思うよ、よっぽど前のボクがあんたを殺したかったんだなって』

｢酷いなぁ、でも…俺ばっかに構ってていいの？｣


真人がそういって笑ったその瞬間

黄土色の帳は既にちゃくちゃくとあたりを覆っていた

それが出現した場所は…


『……ッ！…お前…まさか順平を…！』

｢ま、それも目的のうちの一つだよ。アレが死んだら君はどうなっちゃうのかな｣


呪いは笑う、どこまでも薄汚く


※

※

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順平side


｢お、り…月……！｣

《おや、まだ立ち上がるのですか。私とて貴方を苦しめたい訳では無いのですが》


気持ち悪い感覚が脳を支配して、理解できないはずの音が言葉となって流れ込む

呪力はもう残り少ない、木によって弾き飛ばされたせいか視界はくらむ

何故、僕が狙われているのか

そんなことはどうでもいい、ただ、僕は死ねない、死にたくない


｢約束…したんだ！｣

《…そうですか、ですが、貴方には死んでもらねばなりません。その約束は、貴方と共に土に還しておきましょう》

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