妖艶奈想ノ人 ページ20
順平side
「《Aがいいなら……入ろう》」
先程あんなことを言った自分をどうしようもなく殴りたくなる
何がAがいいならだ…!!
一緒に入ったとして何を期待しているんだ僕は!!
『部屋に備え付けてあるやつだからどうかと思ったけど、意外と広いし気持ちいいね〜』
「そ、そうだね…」
湯に髪がつかないように緩くお団子のように髪をまとめあげた彼
普段は見ることの無い程よく筋肉の着いた白い体、腰に巻かれたタオルの下から伸びる
スラリとした長い足
普段でもわかるが、やはりこうして見てみると彼は本当にスタイルがいい
って、何僕はまじまじと人の裸体を見ているんだ…!
『順平』
「えァッ?!な、何……?」
『ふは、そんな緊張しないでよ、男同士……でしょ?』
「そ、そう……だね…」
いつだったか、前に僕もそんなことを彼に言った気がする
確かあれは、男同士なのだから、と
彼から向けられた好意から目を背けた時だ
べつに、その考えが変わったわけじゃない…けれど、同性であるはずの彼を
意識してしまっているのは紛れもない僕自身なのだ
それは、つまり…、つまり僕が…
『順平?顔赤いけど……のぼせた?』
「えっ、あ、いや……大丈夫…!全然のぼせてないよ!」
『そう?でも無理しないでね、あ、順平も髪束ねてみる?ちょっと涼しいよ』
Aはそう言って体を寄せる
視界に影が落ち、彼の骨ばった男らしい手が濡れた僕の髪を掬いあげた
はっきりいって距離は近い
先程まであんな事を考えていたのにその距離感に何も思わないはずがなく
ただただうるさい心臓を落ち着かせるように息をはく
『はい、出来たよ』
「あ、ありがと…」
にこりと微笑んで息を着く彼は
本当に絵になるような美貌の持ち主だ
そんな彼に伝えていいのだろうか
でも、彼は僕にいつだって伝えてくれる
それなら、僕も…僕だって…
「あ、あの……A、僕…Aが…」
『順平』
彼が僕の名前を、まるで言葉を遮る様に呼んだ
思わず言葉を止めてしまえば、彼は眉を下げて笑みを浮かべる
『順平、ボクは何も答えを急してる訳じゃない、順平が心からそれを伝えられるタイミングでいいんだよ』
見抜いていたかのようにそう言った後、彼は僕の輪郭をなぞるように手を滑らせる
その時の彼の顔は、今まで見たどんな顔よりもただひたすらに
『それに、今それを言われると…ボクも我慢が効かなくなる』
妖艶だった
なんで食事中に取り調べ受けてるのボクら!!→←賑やかなのはいいけどいちゃラブお泊まりとかちょっと期待してたんだけどな!
851人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅丸(プロフ) - arnkm46561さん» リクエスト承りました!何件かリクエストが溜まり次第一気に書かせていただきます! (2021年3月9日 7時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
arnkm46561(プロフ) - リクエスト失礼します! 一つ目 夢主くんの女体化&猫耳 が見たいです!無理なら構わないです! (2021年3月9日 7時) (レス) id: 01b2c0f9b6 (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - 自分も何週間前にありました!。吐きそうなくらい緊張しました!((おい。受験頑張ってください! (2021年3月4日 21時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
うんうん - いってらっしゃい!です!私は来年ですが頑張ってください! (2021年3月4日 20時) (レス) id: 64517bd580 (このIDを非表示/違反報告)
武闘派インドア(笑)(プロフ) - 私もです!!お互いに頑張りましょうね!! (2021年3月4日 19時) (レス) id: a437784ea7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅丸 | 作成日時:2021年3月1日 20時