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朝起きたら彼の姿はなく
LINEに一言「しっかり休め」とだけ入ってた


『本当に過保護なんだから』


マネージャーから来月分の仮決定スケジュールが送られてきて
見ると私の名前が一番多くぎっしり詰められていた


重いプレッシャーが伸し掛かる


明日はドームのリハがあって
本番は1ヵ月後、しっかりやれるか不安でしかない


でもしっかりやらなきゃいけない


女というハンデを埋めなければいけない
ファンに最高のパフォーマンスを見せなければ



『こんなところで躓いてる時間はない』



携帯を持ったままリビングに行き
煙草に火をつけた


演出参考に送られてきたライブ映像を見ると吐き気がした


はっきりと見えないうちわの文字
私たちのバッグについてくれているジュニア
すべてがいつしかの記憶と重なって


少しだけ息がしにくくなった

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作者名:haku | 作成日時:2020年8月2日 17時

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