「私、笑えませんから」【SixTONES】 (ページ2)

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右手に持った煙草を口まで持っていき、息を吸うと重たい空気が肺に送られた
アイドルが煙草なんてと言われるが私はそんな誰でも描くようなアイドル像どうでもいい

だが、我を持ちすぎてうまく行かないことも多々あった。

北「A、そろそろ着替えて」

『うん』

北斗が喫煙室のドアを開けてそう言ってきた
もうあと3口は吸えた煙草の火を消した

北「最近、本数増えたでしょ」

『バレた？』

北「俺にはなんでもバレバレです」

テレビ局の廊下を二人で歩いて楽屋に向かう
すれ違う人全員が私のことを見ているような気がして下を向いてしまう

私の悪い癖だ。

北「体調、大丈夫か」

『うん、なんとか』

北斗は毎日それを聞いてくる「体調、大丈夫か」って
だから私は素直に毎回いう、悪い時は悪いって言うし、良い時は良いっていう。

素直に言わないと気づいてもらえないから。

重たいドアを開けて楽屋に入る。

樹「お、北斗おかえり、お嬢、早く着替えな」

『うん』

メンバーがいようが男性スタッフがいようが何も気にせずにその場で服を着替える
前に別にしてた時期にメンバーと距離があっていやだって言ったらそれから許してくれた

自分の衣装を着て準備をした

『ジェス、やって』

ジ「いいよ～～」

ヘアセットは自分でやれないからいつもジェスに頼む
もうこれが恒例化しててメンバーも何も言わない

ジ「こんな感じでいい？」

『ありがとう』

ジ「どういたしました～～～」

樹「ジェシーそれ日本語おかしいから」

ジ「え？」

ちょっと面白くて、クスッと笑ってしまう
別にメンバーの前で笑うことに抵抗はない

楽屋では普通に笑う。
スタッフさんがいる時は笑わないけど。

ステージに立てば私の中で何かが音を立てる
その音が鳴れば、私は笑えなくなる