〜10話〜 ページ11
「「A〜〜！！」」
慌てて走ってくる船員の声に自分が昼寝をしていた事に気づいた。
体を起こすと読んでいた星の本が顔から落ちる。
眩しい太陽の光に視界が定まらない。
ウタ「Aならこっちでサボってる！」
大きな樽からウタが顔を出す。
「ウタ〜 バラさないでよ」
ちょっと前まで泣いてばかりいたウタもいつの間にか7歳。
私も18歳になった。
「「これ見てみろよ！」」
「ん〜？」
船員の1人が一枚の紙を持って来るので受け取り広げると私の手配書。
「「金額見て見ろよ！」」
目線を下にずらす。
「い、1億6000万？」
目を擦ってもう一度確認するが数字は変わらない。
何がきっかけでと最近の行動を振り返る。
数日前まで滞在していた島での出来事は堅気の人に手を出してる海賊をボコボコにしたり、ウタと買い物中に話し掛けて来た海軍の人の足を踏んだぐらいだ。
どうしてだろうかと首を傾げていると頬を引っ張られて飛んでいた意識が戻る。
ライム「おいこら ねぼすけ」
いつの間にかライムさんが目の前にいた。
ライム「ん」
指を差されるのでその方向を見ると2隻の海賊船。
大砲から放たれた砲丸がこちらに飛んで来ると目の前でお頭が真っ二つに斬る。
「ウタ 部屋に入りな」
ウタ「うん 気を付けてね」
すぐ近くにある扉を開けて船内にウタを入れた。
左手を空に向けて上げると何処からか硝子の割れる音が聞こえる。
「やっば！！」
ライム「あーぁ 俺知らないからな」
暫くすると上げた左手に吸い付くように帯電している剣が降りて来るのでグリップを握る。
スネイ「A！！また窓硝子割ったな！これで何回目だ！！」
「スネイクさん ごめんなさい！！後で直すから！」
謝りながら近寄って来る海賊船に飛び乗った。
一気に囲まれ、袋の鼠状態。
「「貴様赤髪海賊団 狂戦士のAだな！」」
いつの間にか付いていた異名。
誰が付けたのか知らないがもう少し可愛いのにしてよ。
ライム「よっと！」
背中にライムさんが来る。
「今から天候が変わりま〜す！」
「「落雷にご注意！」」
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2022年9月17日 23時
