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バスと電車を駆使して急いで家に帰った。
ローファーを脱ぎ捨てて、自分の部屋を無我夢中で開けると。ベッドの上に置きっぱなしにされている携帯を手に取って、急いで連絡先を開いた。
か行を探していると、すぐにさ行に移り変わり力なく腕が床について手のひらから携帯が落ちた。
「…………私、九井くんのこと何も知らない」
何が私を見て振り向かせたいだ。
連絡先すら交換していない。声を聞きたい時に聞く手段さえ私は持ち合わせていなかった。
どうして、九井くん。
そんなことを聞いてもきっと「お前には関係ねぇ」って言われて終わるんだろう。なんで男の子ってみんなすぐに喧嘩して争うんだろう。
携帯を持って、イヌピーの家に走った。
イヌピーはもちろん家にいなくて、彼の両親が出てきた。初めて会った彼の親は私を見て目を見開く。「ごめんなさい、死んだ娘にあまりにも似ていて」と言うイヌピーのお母さんに「私は赤音さんじゃないです」と否定して。
「けど、」
「……………」
「赤音さんだったら、九井くんを止められるんじゃないかって………。悔しくて堪んない」
唇を噛み締めて、涙を流した。
イヌピーのお母さんにイヌピーの行方を聞くけれどわからないという。万次郎の家に行ってもいなくて、武蔵神社に行っても誰もいない。
「……………九井くんの馬鹿野郎ッ!!!」
誰もいない武蔵神社でそう泣き叫んだ。
ひとしきり泣いたところで「帰ろ」と腰を上げる。ふらふらと家までの道のりを歩いていると「あれ君泣いてるの?」と声をかけられる。誰だよといつもの威勢を振る舞えるわけでもなく。
……いや、私はいつも通りだった。
「俺たちが慰めてやろうか」
「うるっさい!!今私はね!!九井くんに慰めてもらいたいんだよわかれよ馬鹿!!!」
「……あ"?」
耳元でうるさい彼らに沸点関係なしにブチギレれば、キレさせてしまったようだ。「なんだてめぇ!」と声を荒げられるから「思ったことそのまま口にしただけだわ!」と負けじと声を荒げた。
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ちえ - 私の最推しのイヌココが出た時はギャーギャー叫ばすにはいられませんでした (2021年11月2日 18時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!あああもう好きっっ (2021年10月12日 23時) (レス) @page37 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 更新ありがとうございますぅぅやばいです!ようやくデレ九井くん登場でドキドキが止まらないのともう場地さぁぁぁんって気持ちで溢れて続きが気になりすぎます!!!、 (2021年10月12日 22時) (レス) @page37 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 場地さんんん切ねぇ😭更新お疲れ様です! (2021年10月9日 22時) (レス) @page27 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - うわぁめちゃくちゃ続き気になるっ更新お疲れ様です! (2021年10月9日 17時) (レス) @page25 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作成日時:2021年10月3日 14時