20 ページ22
*
「………で、どう？」
髪の毛を染めて半月。
猛烈アタックの成果がそろそろ出たかなと思って、集会前に聞いてみた。
隣にイヌピーがいる中、九井くんを壁まで追いやって、壁に手をつく。これで逃げられないぞと笑うと「逃げれるわ」と一歩踏み出した九井くんに私は押しのけられる。
しかし負けじと壁に追いやって問い詰める。
「こんな可愛い私が最近はお父さんにお弁当を作らず九井くんに作ってあげてる。だから惚れて当然でしょ」
「お前親父さん泣かせんなよ」
「何で昨日お父さんが泣いたこと知ってんの？！」
お父さんの分のお弁当を最近では作らず、九井くんのために作っている。それを万次郎伝で知ったお父さんは「俺にも作ってくれよ！！」と昨日泣きながら言っていた。
「それで！どう！」
「んなことで好きになるわけねぇだろ馬鹿かてめぇは」
口を開けば「馬鹿」とか「ウゼェ」とか言ってくる。
こんな必死にアタックしてるのに靡かないなんて、ホント一度でいいから赤音さんに会わせろよ。神様。どんなツラか確かめてやるよ。
……って鏡見るかイヌピーの家族アルバム見ればいいんだった。
「おい、退けよ。集会始まるだろうが」
「退かない」
九井くんの切れ目に睨まれる。
その目もかっこいいよと教えてあげれば「マジで退け馬鹿女」とドカッと体当たりされた。ブヘッと声をあげて、よろければ体を支えられる。
「モト黒龍組と何してんだよ」
「圭介！」
「………ったく、集会始まるぞ」
「私東卍じゃない」
手を引かれて連れ去られた。
くそ圭介め、九井くんへの猛烈アタック計画6「壁ドンでドキドキ作戦」を失敗に終わらせやがって。
「圭介！」
「………あ？何やってんだよA……」
ちょうど近くにあった木に手をついて追いやる。
圭介を見上げて見つめて「圭介でもダメなら効くわけないか」と壁ドンをやめて万次郎のいるところへと急いだ。
「場地さん、何やってんすか！もう始まりますよって場地さん？」
「……………千冬ぅ、俺心臓が痛ぇ。ビョーキかもしんねぇ」
「はい？？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 692人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちえ - 私の最推しのイヌココが出た時はギャーギャー叫ばすにはいられませんでした (2021年11月2日 18時) (
レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！あああもう好きっっ (2021年10月12日 23時) (レス) @page37 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 更新ありがとうございますぅぅやばいです！ようやくデレ九井くん登場でドキドキが止まらないのともう場地さぁぁぁんって気持ちで溢れて続きが気になりすぎます！！！、 (2021年10月12日 22時) (レス) @page37 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 場地さんんん切ねぇ😭更新お疲れ様です！ (2021年10月9日 22時) (レス) @page27 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - うわぁめちゃくちゃ続き気になるっ更新お疲れ様です！ (2021年10月9日 17時) (レス) @page25 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美桜
| 作成日時：2021年10月3日 14時
