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「さ、……悟くんっ」
「すんげぇ唆るその顔」
「………んっ」
高専4年の夏。
僕の膝に対面するように座るAの服の中に手を入れて、背中にツーッと指を伝わせる。ゾクゾクと体を震わせるAの耳が真っ赤に染まっていた。
「言ったじゃん、こんな夏に薄着してちゃダメだって。肩も不用意に出すな、肌を僕以外に見せちゃダメ」
「…………んぅ、」
大学でもこんな学校で行ってると思うだけで、苛ついた。コイツの持ってる衣類全て捨てて、僕が選んだ服だけにしてやろうか。
熱を持った瞳に、僕が映り込んだかと思うとAは肩に顔を埋めた。すげぇ可愛いのなんの。
「悟くんに会えるから、可愛い格好してきた、の」
「へぇー、」
顔をあげろと命令して、無理に上げさせる。
舌出してと呟けば、Aは小さく舌を見せた。それを掬うように、絡めてキスをする。ピチャピチャと音を鳴らせて濃厚なキスをし合った。
服の中に入れている手で、胸を支えているブラのホックを外す。ビクッと揺れたAの体。服から一度手を出して、肩を露出させている服に手をかけた。
「さ、悟くん、」
「なに?嫌なの?」
「………っ」
「はい、素直でいー子」
ズリッと下そうとすれば、扉が勢いよく開いた。は?と部屋の扉を見れば、そこには夜峨センと硝子が立っている。
やべ、とAを隠すように、背を向けて「悪ぃ」というと小さく頷いて乱れた衣類を直し始めた。
「センセー、青春中の男女に割って入るのってどうなんすかー」
「なにが青春だ!!」
「えー、青春でしょ。高専最後の夏に、可愛い可愛い彼女に手を出すって」
ギャーギャーうるさいセンセーを傍、硝子に「お前チクったろ」と聞くと、補助監督がチクって面白そうだから見にきたと答えてくれた。
Aに近づいて「お楽しみ中にごめんね」と謝った。ニヤニヤとしながら話している硝子にAはほてった顔のまま「あ、いえ、大丈夫。最近はこんな感じだから」となんの躊躇いもなく話している。
「なに、アンタらもうやってんの?」
「去年の僕の誕生日に勢いでホテル連れ込んだ」
「勢いとかクズかよ」
「大丈夫。ちゃんと愛があるから」
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沙羅(プロフ) - お疲れ様でした!完結おめでとうございます(^ω^)長い間読ませていただきました。番外編楽しみにしてます!甘々な展開、期待しております! (2021年4月19日 22時) (レス) id: f64d60a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
踊る宝石(プロフ) - はじめまして!本当にこの作品大好きです。番外編がこれから少しあるんですかね?更新楽しみにしてます! (2021年4月19日 1時) (レス) id: 7183f6d526 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美桜さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月14日 21時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
飼口(かいぐち)(プロフ) - 一人称が僕になってる…!てことは夏油はこのときにはもう…? (2021年4月13日 21時) (レス) id: 57441fdd79 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美波さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟でお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。楽しみにしてます。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2021年4月4日 19時