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「あ、もしもし玄弥?」



あれから二週間が経った。
大学に向かう途中拾った封筒を除けばお札の束で、目玉飛び出るほど驚いた。昔からよくこういうのに出会ってしまう体質だ。


交番に届けに行くから講義に遅れそうなことを玄弥に伝えると、スマホで近場の交番を探した。スマホの地図を利用し、交番に着くと「すみません」と中の様子を伺う。



「あ……!」



そんな声を出せば、振り向いたお巡りさんと目があった。「匡近くん」とそこにいたいとこの名前を口にすると、彼の口からも「A!!」と私の名前が出てくる。


母方のいとこである匡近くん。小さい頃はよく一緒に遊んでくれたお兄ちゃんみたいな存在の人。彼が社会人……警察官になってからはあまり会うことがなくなっていた。こうして会うのは恐らく4年ぶりぐらいだ。



「どうしたんだ?」

「……あ、そうだった。これ拾っちゃって」

「落とし物かー」



うん、と頷けば、何か用紙とペンを持ってきて書いてくれと頼まれる。ペンを走らせながら、他愛無い世間話をする。


大学はどうだと聞かれ楽しいと答える。バイトもしてて、この前酔っ払いのおじさん来たといえば彼は「あー、あそこのコーヒー店?」と知ってるような口ぶりだった。



「大丈夫だったか?」

「うん、大丈夫。友達の警察官のお兄さんがすぐに来てくれたから」

「ほう、そうか」



匡近くんも知っている人かなと、彼を見つめているとバッチリと目があい、彼はニヤケ顔をしてみせた。私の頭を撫で回して、「久しぶりに俺に会えて嬉しいのか?」と。


久しぶりにいとこのお兄ちゃんに会えたのは嬉しいけれど、別にそういう意味じゃない。言葉にしてしまうと匡近くん落ち込んじゃうから黙っておいた。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 不死川玄弥   
作品ジャンル:アニメ
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青子(プロフ) - もう、切なくて胸が痛いです…更新楽しみにしています!!よろしくお願いします!! (2021年1月24日 9時) (レス) id: 32fb39756e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めーこさん» コメントありがとうございます!そうだったんですね、、出してからちょっとしたころに勝手に消えちゃって再上げしたんです、、また出会ってくれてありがとうございます、、まだ続く予定なので最後までご愛読お願いします! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 菜一郎さん» コメントありがとうございます!映画館のくだり〜!ありがとうございます!!キュンとくるようなエピソードこれからも入れるよう試行錯誤練ってみます!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - *カフェオレさん» コメントありがとうございます!単純なのでそう言ってもらえてうれしいです、私も好きです!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
めーこ(プロフ) - 初めまして!初コメです!以前読んでて突然消えてからずーーーーっと気になっててまた出会えたことに感謝感激雨あられです!更新頑張ってください!陰ながら応援してます!! (2021年1月23日 22時) (レス) id: 2c11b94916 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2021年1月14日 18時

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