【ら運営】転生したら言葉通じなかったわ【gnki】

誰の魔法？ ページ6

(tr視点)








天気いいなぁ、って言うかもう昼になりそうだけど。

Aが起こしに来てないってことはあっちも寝坊したのかなーなんて、今日は用事もないから中庭をうろうろ。

……あれ？




tr｢(A居るじゃん)｣



森をぼーっと見て突っ立ってる。
しかもスリッパ。

寝ぼけてきちゃったのかな、かわいい。
ちょっとからかってみよ。





ﾎﾟﾝｯ

tr｢Aスリッパでどこ行くの？ おさんぽ？(笑)｣




すっごい驚いてる。後ろから来たのも気付いてなかったみたいだもんね、目がまんまるだ。




tr｢……ほんっと、抜けてるよねぇ？｣



小馬鹿にしたように言った。
だけど、いつもみたいな｢そんなこといわないでよ〜｣って感じの返事も無い。

もしかして具合悪い？なんて少し不安になった。

後ろからあろえもやってきた。



tr｢一緒に戻ろ｣




そう言って手を差し伸べる。
だけど、一向に取る気配は無い。

まるで石になっちゃったみたいに固まってる。



ar｢……A？｣



なんか、様子が変じゃない？
そうあろえが言った時。

Aは、1歩後ろへ後ずさった。



……拒絶された、？


いや、いやそんなわけない、だってこの子は俺らの事が大好きだって、だからずっと…



…そうだよ、気のせい、今のは。
そう言い聞かせて落ち着こうとしたのに、Aは森の方へ走り出した。




tr｢あろえ！！｣

ar｢……！！｣




あろえが手を地面からAの方へ向ければ、草が束になって縄のように変化して、あの子の足に絡みつく。
当然、足首を掴まれてあの子は転んでしまう。

でも、しかたないよね。今になって突然逃げるなんて、俺らが許せる訳が無い。




｢っ！｣




Aがツタを掴んだ。

その手には、明らかに魔力がこもっていた。







ﾊﾟｧｧｱｱﾝｯ





あろえの魔法が弾け飛んで消えた。

……うそ、でしょ？ だってAは魔法を使えないはずで……

いや、俺らが1回も見た事ないだけで、本当は使える？





はっとしたとき、もう彼女は走り出していた。
スリッパだから追いつける。その腕を掴もうとして。



ｸﾞｲｯ
tr｢っうえぇ！？｣

ﾊﾞﾀｯ



自身の足に、あろえのツタが絡みついている。




tr｢あろえ！？ なにしてんの！｣

ar｢違う俺じゃない！！｣

tr｢はぁ？ どう見てもあろえの魔法じゃん、A逃げるよ！？｣

ar｢っ、どうなってるのこれ！｣





　




(ミスってたんでちょい修正しました)

設定2→←なるほど、ここ異世界じゃん()

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す