最初の日 ページ39
神「何周してきたの？」
呑気に尋ねる神様。
答える気力もなく、私はその場にしゃがみ込んだ。
まだあの凍りついた館に居るみたいに寒い。
神「うーん、相当参ってるなぁ
誰か1人ぐらいこの分岐点で諦めてもいいんじゃ」
「絶対嫌！ …なんなの神様って、死神か何か？」
酷いなぁと笑うのすらなんだかムカついてくる。
いっぺん湖に引きずり込んでやりたい気分。そんなこと出来ないから石を投げつけた。
ﾊﾟｼｯ
「……取れるんだ」
神「まぁね？」
ふぅん、実体があるなら
私は湖に入って、神様の足首をガっと掴んだ。
神「うぉっ！？」
「いっぺん沈んで冷たい水の中で頭冷やしやがれ！
誰のせいで私が全員助ける羽目になってると思ってんだ！」←
ﾊﾞｼｬｰﾝｯ
あはは、びっしょびしょだ、良いザマだぜ！(腹黒)
なんだか分からないけどちょっとスッキリした←
「知り合った以上、全員助けるまで私はここに戻ってくるよ
この世界に飛ばしたのが神様なら、意地でも付き合ってもらうからね！！」
神「えぇ…？ 情緒大丈夫？」
「うるせー情緒は一回ぶっ壊れて限界超えたんですぅ！()」
びしゃびしゃになって体が重いし服張り付いて気持ち悪い。
なんでこんなことしたんだ私←
「っ、はぁ〜…」
だけど体は疲れ切っていて、湖に勢いよく倒れた。
体は自然と水面に浮いて、葉っぱの隙間から暗くなっていく空と月が見える。
「なんで私のこと助けちゃったんだろ、ぐちつぼさん」
神「ゆうは助けられたの嫌だった？」
「嫌……だったのかな」
神「それってすごく、矛盾してるね」
なんで、と尋ねた時にはもうそこに神様はいなかった。
“矛盾してる”？
どういうことだろう。
(A！！ 体が冷えきっちゃうよ！？)
はっとして、顔を上げて陸の方を見た。
レウさんだ。
レウさんは上着を脱いで、自分が濡れるのも構わず湖に入ってきた。
「(こっちに来たら濡れちゃうよ)」
(何言ってんの、Aだってびしょびしょじゃん！)
湖の中で私の頬を触って、心底安心したように微笑むレウさん。
(俺は別にいいから、ね？)
湖から引き上げられて、レウさんの上着を掛けられる。
私はだめでレウさんは良いなんて、なんだか矛盾して……
…そういう事か。
私が助けるのも、ぐちつぼさんに助けられるのも、同じ事だ。
誰かを死なせたくない…あっちもそういう同じ気持ちだったんだね
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りりべら(プロフ) - 金蛇さん» コメント気が付けなくてごめんなさい！そのシーンのイメージはアナ雪です！！良く分かりましたね！ (2023年2月7日 9時) (
レス) id: 7e26133d7f (このIDを非表示/違反報告)
金蛇 - 氷の城のシーンでアナ雪を思い出した…すき… (2022年10月27日 15時) (レス) @page42 id: 0468f043bb (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - えるがみさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2022年9月20日 6時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
えるがみ(プロフ) - めっちゃ面白いです！大好きです！あああ続きが楽しみです投稿頑張ってください！ (2022年9月20日 3時) (レス) @page50 id: 024bcefcb8 (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - ゆず酒ソーダさん» めっちゃ面白がって読んでくれて嬉しすぎて呼吸ができませn((( いっぱい書きます頑張ります！！ (2022年9月13日 19時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりべら | 作成日時：2022年8月16日 22時
