つめたい心臓 ページ37
(gt視点)
あの子を追いかけて、大広間に入った。
どうしても追いつけなくて、遠くにAが膝を着いているのが見えた。
Aの後ろで女が立ち上がる。
2対1じゃ、いや、そもそもあいつに戦わせたくない。
gt「A！」
rd「……俺が時間を稼ぐから、頼むわ」
床に腕を付いて、息も絶え絶えならっだぁは言う。
目が合って、あいつは笑ってた。
gt「…わかった」
らっだぁが魔法を放つ。
それは、Aと男の間に青鬼として現れる。
怯んだ男の隙を見逃さず、俺はAを抱き寄せて駆け抜ける。
「らっだぁ……！！」
らっだぁの横を通った瞬間Aが声を上げた。
…やっと聞けた久しい声の、願いを叶えることは出来ない。
暴れるAを無理矢理連れて、館の端へ向かう。
俺の部屋。Aをベッドに下ろして、俺はドアノブを魔法で凍らせた。
近付こうとするAに、危ないからと押し返せば背中を掴まれる。
gt「っ、A」
……金色の瞳から、涙がこぼれた。
分かってる、だけど俺はお前を失いたくない。これ以上傷付いて欲しくない。
らっだぁだってそうだろう。
だからあの時俺に任せたんだろう。
gt「……ごめん、お前には辛い思いさせたくなかったのにな」
そっと頬を撫でて涙を掬う。
呆然とした表情のこの子を、後ろのクローゼットに押し込んだ。
「……！？」
gt「大丈夫、俺に任せとけ？」
これ以上お前の幸せは奪わせない。
…んじゃ、ラストバトルと行きますか！
俺はクローゼット鍵をかけて、魔法で部屋ごと凍らせた。
部屋を出て、扉に鍵をかけ凍らせた。
これで、あの子は出てこれない。
dr「それが噂に聞く君の氷魔法か、拍子抜けだな」
そいつは指を鳴らすと火花を散らせて、手のひらに炎を出した。
炎って一番相性悪いわ、こっちも全力で行かなきゃ勝てなさそうだ。
gt「いやぁ？ そんな安く見られちゃ困りますねぇ！！」
今ここで全力の氷魔法を使うとして、魔法保護がかかってる俺の部屋の中ならAは無事だろう。
ﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷｯ
ﾊﾟﾘｨﾝｯ
凍りついた窓が割れる。
男は表情を歪ませた。
足元が凍っていることにも、気がついていないだろう。
gt「魔女の心臓目当てでここを狙ったなら残念だったな！
お前には、誰の心臓もくれてやらねぇよ！」
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りりべら(プロフ) - 金蛇さん» コメント気が付けなくてごめんなさい！そのシーンのイメージはアナ雪です！！良く分かりましたね！ (2023年2月7日 9時) (
レス) id: 7e26133d7f (このIDを非表示/違反報告)
金蛇 - 氷の城のシーンでアナ雪を思い出した…すき… (2022年10月27日 15時) (レス) @page42 id: 0468f043bb (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - えるがみさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2022年9月20日 6時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
えるがみ(プロフ) - めっちゃ面白いです！大好きです！あああ続きが楽しみです投稿頑張ってください！ (2022年9月20日 3時) (レス) @page50 id: 024bcefcb8 (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - ゆず酒ソーダさん» めっちゃ面白がって読んでくれて嬉しすぎて呼吸ができませn((( いっぱい書きます頑張ります！！ (2022年9月13日 19時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりべら | 作成日時：2022年8月16日 22時
