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あの人は悪魔。
悪魔に近づいたら危険。
悪魔を好きになったら負け。
自分にどんなに言い聞かせても勝手に胸は高鳴るし、溜息は出てくる。
わたしなんか、絶対相手にされない。
わかっていても、彼の姿を目で追ってる。
わかっていても、気まぐれに話しかけてくる彼が隣に座る時、嬉しさを隠せない。
彼がわたしに話しかけてくるのは、自分に「好き」なんて言ってきそうにないから。
わかってる。わかってる。
そんな面倒な事言ってきそうにない子を気まぐれにからかって遊んでるだけだって。
わかってるけど‥
いつのまにかわたしの胸に芽生えた宝石。
それは決して叶うはずのない、想い。
卒業制作。
初めてチャレンジした、天井まで届きそうな大きなキャンバス。
脚立を使いながらたくさんのモチーフを描いた。
絶望と再生。
よくありがちなテーマだけど、我ながら頑張った。
モチーフのひとつ、1番目立たないところにひっそり描いたもの。
『天使を殺してしまって嘆く少女』
1番気に入ってる。
半分羽根をもがれて横たわる天使と、それを見て泣く少女。
天使は裸で‥背中と臀部と裏腿が露わになっている。
‥誰にも内緒だけど、天使のモデルは嶺亜くん。
もちろん裸の身体は想像だけど。
目を閉じて横たわる横顔は嶺亜くんをイメージして描いた。
綺麗な鼻筋。長い睫毛と少し涼しげな瞳は、伏せているとよりその上品さを増す。
まるで天使のよう‥。
いつもそう思ってた。
口を開けば悪魔だけど。
わたしのキャンバスの中の天使は少女に殺されてしまっている。
その少女は、自分の投影。
少女は天使をおもちゃにしているうちに殺してしまう。
わたしの歪んだ願望が現れてるのかな。
現実では決してありえない事への憧れ。
嶺亜くんを自分のモノにしたい、そんな醜い欲望が、キャンバスに現れたのかもしれない。
我ながら複雑な想いで完成間近のその作品を眺めていた。
ふと隣に人の気配。
いつのまにか嶺亜くんがわたしの作品を見ていた。
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りぷる(プロフ) - ^_^さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♪ 女の子がお相手のお話、また書きたいなぁと思っていました！続編になるか、別の設定になるか分かりませんが、ちょっと大人な感じも混ぜながら書いてみたいと思います。気長にお待ちいただけると嬉しいです♡ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - こちらも読ませて頂きました。どのお話も素敵でした。みんならしさがでていて、楽しかったです！このお話達の続きも読んでみたいし、裏のお話も描いて頂けたらとっても喜びます(*^^*)ご無理の無い範囲でお願いできたら嬉しいです。 (2022年5月19日 14時) (レス) @page43 id: b1e5679418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2022年2月26日 16時
