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さっき振い落としたはずの涙がもう一度胸の中に溜まってゆく。
「俺は‥去るものを追うなんてかっこ悪いと思ってた。
そのせいで‥引き留めなかったせいで、あいつをひとりで逝かせた。
それが、俺の罪。
一生背負って行かなくちゃいけない」
「罪だなんて‥。
嶺亜くんを悲しませたくなかった、その人の優しさ、そんな風に言わないで‥」
「泣くなって。なんでお前が泣くの？
A、今日泣いてばっかだね」
嶺亜くんの言葉に、懸命に涙を堪えようと息を飲み込んだ。
でもそれが逆効果のように、勝手に涙が出てきてしまう。
泣くな‥泣くな‥
自分にどんなに言い聞かせても、生温かい涙が頬をつたった。
涙を止められない‥。
これ以上ここに居たら嶺亜くんに余計に嫌な思いをさせてしまう。
そう思っていったん落ち着こうと、立ち上がった時、嶺亜くんに腕を掴まれた。
「帰んの？
‥なんで？」
帰るわけじゃない‥そう言いたかったけど、うまく言葉が出てこなくて、ただ首を振った。
「なんで帰んの‥」
そう言って俯く嶺亜くんの肩が細く思えて、
なんだかたまらない気持ちになって、思わず手を伸ばした。
嶺亜くんの柔らかい髪が指に触れる。
愛しくて。
わたしの何もかもをひきかえにしてもこの人を守りたかった。
「帰らないよ‥ここにいる。
ここにいてもいい‥？」
嶺亜くんは何も言わなかったけど、小さく頷いてくれた。
それから微かに唇が動いたのが見えた。
その声はとても小さくて。
隣にいてもほとんど聞き取れないくらいだったけど
わたしの名前を、呼んでくれたような気がした。
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りぷる(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます♡楽しみにしていただいてるとのお言葉、とても嬉しく舞い上がっています（照）拙いお話ですがまた読んでいただけると嬉しいです！ (6月28日 2時) (
レス) id: fcab587f4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - いつもお話楽しく拝見させていただいてます。毎回の更新が日々の楽しみです！これからも主様の素敵なお話読むことが出来ることを楽しみにしています(*^^*) (6月28日 0時) (レス) @page4 id: 90b9db811a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2023年6月21日 20時
