.......... ページ32
気がつけばわたしの両手首は重ねられて、嶺亜くんの手でベッドの上にはりつけにされていた。
「れ、いあくん‥何でずっと手押さえてるの‥？」
「Aが何処にも行かないように」
「ね、動けないよ、これじゃ‥」
「いいよ、俺が動くから」
どういう意味‥？
慌てるわたしに嶺亜くんはちょっと眉根を寄せた。
「そんな怯えんな。酷いことしたりしないって」
どこか切なそうなその声に、わたしの胸も切なくなる。
「優しくするから。目一杯」
言葉の意味をようやく理解して、カッと自分の頬が熱くなったのがわかった。
赤くなった顔を隠したいのに、両手が拘束されていて動けない。
離して、と言おうとして口を開きかけた時、嶺亜くんの手の力が緩んで、わたしの手は急に自由になった。
ホッとしたのも束の間、そのまま嶺亜くんの手がわたしのブラウスに触れて、残っていたボタンを外した。
それからブラがグッとたくし上げられて、わたしの胸は露わになった。
「A、綺麗」
今まで聞いたことのないような、静かな優しい声。
恥ずかしくてたまらなくて。
なんだか泣きそうで。
思わず自分の顔を両手で覆った。
「顔隠すな。ちゅー出来ないじゃん。笑」
どこか楽しげに言った嶺亜くんは、またわたしの手首を掴んで、顔を開けさせた後に、ちゅ、と唇に軽くキスをした。
「どんなふうにされるの好き？
Aの好きなふうにしてあげる」
そんなこと口に出して答えられる訳もなくて、ぷるぷると首を振るだけのわたしに、
「リクエスト無いの？
じゃあ俺の好きなふうでいい？
言っとくけど俺、手加減しないから」
嶺亜くんはそう言って、赤い舌を見せつけるように自分の人差し指と中指を舐めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りぷる(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます♡楽しみにしていただいてるとのお言葉、とても嬉しく舞い上がっています（照）拙いお話ですがまた読んでいただけると嬉しいです！ (6月28日 2時) (
レス) id: fcab587f4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - いつもお話楽しく拝見させていただいてます。毎回の更新が日々の楽しみです！これからも主様の素敵なお話読むことが出来ることを楽しみにしています(*^^*) (6月28日 0時) (レス) @page4 id: 90b9db811a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りぷる | 作成日時：2023年6月21日 20時
