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挑発‥はしてるつもりはなくても気にかかるのは事実で。
嶺亜くんとそんな雰囲気にならないのってどうしてかな、なんてぼんやりと考えた。
いっとき一緒に住んでるだけで、付き合ってるわけじゃないんだから、当然と言えば当然なんだけど。
それでも。
毎晩嶺亜くんの胸の中で眠る日々は幸せだったし
そっと唇を重ね合わせると、わたしの胸は愛おしい気持ちでいっぱいになった。
「A元気無い？どした？」
そう言ってわたしの頭を撫でる手は優しくて。
この手を手放すくらいなら、今のままずっと、同居してるだけの不思議な関係でもいいかな、なんて思ってしまう。
でもこのままじゃ変だよね‥って気持ちと行ったり来たりで。
自分から何かを切り出す勇気もなかった。
「‥バナさん、いつ帰ってくるの？」
「さあ？」
「まだ忙しいのかな‥」
「レコーディングは終わったけど他の仕事色々頼まれて、スタジオで寝泊まりしてるって」
「えっ？レコーディング終わってたの？」
「‥A、また人の心配してんの？
大丈夫だって。ホントに家無いわけじゃないし。
あいつだって大人なんだし、自分の住みたいとこぐらい自分で決めるだろ。
それにさ。彼女のとこに行くってなって、この家本格的に出てくかもしれないし。
そうなったらめでたいことじゃん」
「‥バナさん、彼女に会いに行けたの？」
「いや？まだだと思う。
さっさと行けばいいのに。
あいつは人間が出来てるし、こんな奴見たことないってくらい優しい奴だけど、
恋愛に関しては全然駄目なんだよなぁ‥。笑。
勝手に身を引いて姿消すなんて、
俺からしてみたら馬鹿でしかないけど」
そう言ってちょっと笑ってわざとらしく顔を歪めた後の、嶺亜くんの横顔はなんだか寂しそうだった。
何も言わずに消えてしまった嶺亜くんの大事な人のことを想像して胸が苦しくなる。
やっぱりわたし、いつまでもここにいちゃいけないのかな‥
そんな気持ちが込み上げてきてしまう。
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りぷる(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます♡楽しみにしていただいてるとのお言葉、とても嬉しく舞い上がっています（照）拙いお話ですがまた読んでいただけると嬉しいです！ (6月28日 2時) (
レス) id: fcab587f4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - いつもお話楽しく拝見させていただいてます。毎回の更新が日々の楽しみです！これからも主様の素敵なお話読むことが出来ることを楽しみにしています(*^^*) (6月28日 0時) (レス) @page4 id: 90b9db811a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2023年6月21日 20時
