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「嶺亜くんってベッドの上でもSなの？」
ずっと聞いてみたかったことを恐る恐る聞いてみた。
「は？」
眉間に一瞬皺を寄せた嶺亜くんが、チラ、とわたしを一瞥した後に、ため息混じりの呆れたような声が返ってきた。
変なこと聞くな、って怒られるかと思ってたのに、意外とあっさりとした対応にホッとした。
微妙になってしまった空気をちょっと笑って誤魔化そうとした瞬間、嶺亜くんはぐい、とわたしの腕を掴んだ。
「てかさ。Aちゃんはいつからそんなこと聞いてくるような子になっちゃったの？ん？」
嶺亜くんの声が妙にイキイキとしてる気がする。
あ、まずい、と思った時にはもう遅かった。
キラン、と獲物を捕らえる前の猛禽類のように目が輝いたと思ったら
ソファの肘掛けに置いていたわたしの右手の上に、反対側からぐるん、とわたしの左手が引っ張られて重ねられた。
その上から手首だけを掴まれて、焦るわたしの目の前に、ジリジリと嶺亜くんの美しいお顔が近付いてきた。
「SとかMとか、ひと括りに言うけど、具体的にどんなことするか知ってる？」
ぷるぷると首を振ってみても当然解放してもらえるはずもなかった。
「れ、嶺亜くん‥動けないよ‥」
「えー？俺なんもしてないのに？」
気がつけばわたしの手首を掴んでいた嶺亜くんの手は退けられていたのに、自由になったはずのわたしの身体は動けないままだった。
すぐ横にあったわたしのリュックのバックルをパチンパチン！と音を立てて外したり閉めたりする嶺亜くんの横顔に不穏な空気を感じてしまう。
「いいもの見つけた。笑」
「そ、それどうするの？」
「これ？何に使うと思う？」
嶺亜くんは、またパチン、と音を立ててバックルを閉めた後、わたしの顔を覗き込んだ。
「A、拘束ってされたことある？」
ぷるぷると首を横に振るわたしの両脚の間に嶺亜くんの膝がグッと入ってきて、その力強さに動揺して頭が真っ白になる。
「待って、こ、こわい‥」
「こわい？何が？」
パチン！と鳴り響く音に背筋がゾクゾクと音を立てて、身体が勝手に震え出してきてしまう。
「れ、嶺亜くん‥」
「馬鹿、冗談。本気で怯えんなって」
嶺亜くんはサッとわたしから身体を離した後に、
「俺を挑発しようだなんて100年早いの」
そう言ってニヤリ、と笑った。
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りぷる(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます♡楽しみにしていただいてるとのお言葉、とても嬉しく舞い上がっています（照）拙いお話ですがまた読んでいただけると嬉しいです！ (6月28日 2時) (
レス) id: fcab587f4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - いつもお話楽しく拝見させていただいてます。毎回の更新が日々の楽しみです！これからも主様の素敵なお話読むことが出来ることを楽しみにしています(*^^*) (6月28日 0時) (レス) @page4 id: 90b9db811a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2023年6月21日 20時
