第57話 決行�� Side:沖矢 ページ38
いつの間にか寝ていたらしい。
パタン、というドアが控えめに閉まる音で目を覚ました。
時計の針はとうに天辺を超えている。
どこからの音だったのか。
寝ていた身では感覚すらない。
入ってきた音を頼りにとりあえずリビングを出る。
そこに人の姿はない。
となると、あの超有名小説家と美人女優夫婦が帰宅したというわけではないようだ。
あとは同居人のあの天才だけか。
目に入ってきた靴は確かに彼のもの。
シンプルな黒のスニーカー。
綺麗に並べられているところを見ると、帰ってきて以来、触れてすらいないのだろう。
裸足で出て行くことは流石にないとは思うが、念のため階段を上がり部屋を確認する。
彼が寝ている間に部屋を訪れるのは初めてである。
中身は高校生で、頭脳は計り知れない天才であっても、体は子供である。
この時間まで起きている体力はないだろう。
子供らしい寝顔を眺めて自分も寝るか、とドアを開けて目が点となる。
飲み込んだ唾の音がやけに大きく聞こえるのは。
心臓の音が煩いほど耳に届くのは。
緊急事態を示すサイン。
そこに寝ているはずの少年は跡形もなく消え去り。
電源が付けっ放しのパソコンには彼からだろうメッセージが残っていた。
しばらく帰らないから、学校には適当に連絡をしておいてほしい、という内容。
『名探偵にはご自由に。どっちみち彼は怪しむはずだから。』
付け足すようにそう書かれていた。
こんな時間にどこへ行ったのか。
しばらくとはどれくらいなのか。
その目的は。
こんな物を残しといて、何故靴を履いて行かなかった。
疑問は山ほど残る。
しかし、それを知るのはカルア本人のみ。
突然現れ、突然居座った少年は、突然姿を消した。
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夏生莉緒(プロフ) - 威吹さん» ありがとうございます！頑張ります(^○^)これからもよろしくお願いします！ (2018年9月10日 20時) (
レス) id: 559e23e77e (このIDを非表示/違反報告)
威吹(プロフ) - 夏生莉緒さん» いえいえ。これからも頑張ってください！！ (2018年9月10日 20時) (レス) id: 7f575b77c6 (このIDを非表示/違反報告)
夏生莉緒(プロフ) - 威吹さん» 直しました！ありがとうございます^ ^ (2018年9月10日 19時) (レス) id: 559e23e77e (このIDを非表示/違反報告)
威吹(プロフ) - 54話以降の蘭ちゃんの漢字が欄になってます。 (2018年9月10日 17時) (レス) id: 7f575b77c6 (このIDを非表示/違反報告)
夏生莉緒(プロフ) - 漣さん» コメありがとうございます！お待たせして申し訳ありません。亀更新なうえ、不定期で更新しますが、今後ともよろしくお願いします！ (2018年8月4日 20時) (レス) id: e266ffce5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏生莉緒 | 作成日時：2018年2月13日 22時
