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奨「ただいまー」


奨「ううん、いらない。食べてきた。」



ガチャツ




今日が土曜日なのを、

昨日が金曜なのを初めて恨んだ。




奨「…」






……



グイッ



優「…奨…?」





奨「…ごめん。」





奨「もう、どうでもよくなった。」





奨「そう思ったけど、やっぱり…あれみて」




奨「余計、諦めらんない。」ガラッ




優「ちょっと、まってよ、奨」




優「ちょっと、」





走って、ただ走って




ちゃんと言わなきゃ





好きです






好き






ずっと前から







好きだって






何故だか希望が生まれ、加速する足






だけど、どこにも居なくて





きっと今じゃないんだなって




きちんと、自分の中で言葉をしっかり作って




それから言おう。




自分が伝えられる気持ちは全部伝えよう、直接






そう思ったのに




奨「…あ、LINE…!!!」ガバッ





眠りかけてたからだを起こして


携帯を取り出す。








奨「…だめや…」






気づいたら日が落ちかけてて





1文字も打ててない。







ベッドの上で小さく重ためのため息がこぼれた。

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作者名:かきのたね。 | 作成日時:2020年4月5日 1時

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