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Yu side
汐恩が携帯をいじったタイミングで
『話したいことがある』とLINEを送った。
コンビニの行き道
彼が不機嫌そうなのは、暑いからか、それとも。
鶴｢なに、話って。｣
優｢あんさ、汐恩は、Aの事恋愛の意味で好きなん？｣
鶴｢うん。もう何十年片想いしとる。｣
優｢あのさ、私、1年の時から奨が好きなの。｣
優｢だから、今この時間不安でたまらないのは汐恩だけじゃないから。｣
鶴｢…そうか。そうなんや。｣
優｢でも、奨はAちゃんに夢中で…だから、あんま2人にさせたくなくて…それで、汐恩にお願いがあるの｣
優｢夏合宿の日…｣
きっと、Aちゃんも奨に気がある。
それがほんの少しだとしても、きっとすぐ
心をパンパンに占めてしまう。
ずっと好きだった男の子が、知らない女の子と
目に見えるくらい絆を深めていくこと
見てて辛いのだ。
だから、私は彼女のことが大好きでたまらない彼に
最低なお願いをするのだ。
でも、彼はきっとのってくる。
彼にとっては無害で、私もそんなに有害ではなくて
奨を、有害なものにしてしまう提案だったからだ。
きっと心の優しい彼女は奨なんか悪く言わず
私のことも悪く言わずただ、自分のことだけを
責めることになるから。
鶴｢…最低やな。正直、狂ってんで自分｣
優｢…｣
鶴｢でも、俺も狂ってるから、賛成。｣
鶴｢ただひとついえるのは、Aは絶対誰も攻めず、自分のせいにするけど、気にすんなよ｣
鶴｢Aには、俺がおるから。｣
優｢…｣
人の笑顔を見てゾワっとしたのは
初めてだ。
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作者名：かきのたね。
| 作成日時：2020年4月5日 1時
