木槿のふたり (ページ28)

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決意表明ページ28

翌日も、歌番組にバラエティー収録と多忙な嵐さんのスケジュールに合わせ、リハーサルは深夜から始まった。

「だから今の！照明落として！」

「そこカメラちゃんとメンバー抜いて！」

「今のところ照明赤じゃなくて緑にしよう」

相変わらず松本さんは、メモを片手に色んな調整を加えている。

ほんの一瞬たりとも妥協しない、彼のコンサートへの姿勢は本当に熱く、一方でとてつもなく冷静だ。
そして、それは彼に食らい付いていく嵐のスタッフさんも同じ。

改めて松本さん始め、嵐のコンサートに関わる人たちの想いを強く強く、感じる空間。

「A、僕は嵐というグループを日本のボーイズグループ、くらいに思ってた。でも、彼らが作ろうとしているのは、世界最高峰のコンサートだ」

嵐は確実に世界で戦えるよ、と私の肩を叩きながらウィルが言う。

そうだ。
やっぱり、このままでは駄目だ。

海外チームのみんなにも、きちんと伝えなきゃ。
ナメられて、中途半端な仕事なんて絶対にさせちゃいけない。

私は、強い決意と共に海外チームの控え室へと向かった。